「暑いでしょう」と言って母にカーディガンを脱がさせてからも肩から腕の辺りをさすっている。
俺と母の間に警官が割り込んでいるので母の表情は伺えない。背中と肩から腕が少し 軽く茶色に染めた髪が見えるだけだ。
感触を味わっているかのように警官の厭らしい手が母の腕を動いている。
自然となのか、わざとなのか、シャツの袖が肩まで捲れている。
太くも細くもないが肉付きのいい白い二の腕が綺麗だった。
その二の腕に厭らしい手が動いている。
さすっている…
さすっているだけだろうか…
指を拡げ弾力のある肌をめり込ませながら蠢いているのだろうか…
母の表情は見えない。
いつもの明るい顔なのだろうか…
いつも目が会うとニコッとしてくれている自然な笑顔なのだろうか…
下着泥棒をした俺に対して起こっている顔なのだろうか…
情けなくて悲しそうな顔…
警官に威圧され怯えた顔…
体を触られている感触に堪えている顔…
俺の知らない顔…俺が見た事もないような顔をしているのだろうか……
まるで母の腕に自分の体液を擦りつけるようにさすっていた手を再び肩に戻し軽く揉むように動かしている。俺と母に蔑む言葉を呟きながら。
母の肩を揉む厭らしい手
その手が前へと伸びているような…
よく見えないが警官の腕が後ろから母の首を巻くように前へと伸びているかに見える。
太い腕の筋が動いている。
肩から続く胸へと
二の腕に似た柔らかい膨らみをまさぐっているかのように…
一度警官が向かいの席に書類を取りに行った。母はさりげなくだが、素早く肩まで捲れていた袖を戻し、シャツの乱れを直していた。
チラリと見た横顔の唇が心なしか震えてるように見えた。
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