桂さんが重箱と風呂敷を持ってやってきた
「お、いた・・・み!?・・・ずき、、、、」
「あ・・・・その・・・、、、」
結局 見られる運命
変える事はできない・・・のか?
桂さんは保護者の席で場所取り
姉さんがカメラを取り出した
いよいよ試用というわけか
メーカーの人が試行錯誤したんだからいいカメラなんだろうな
体育館ではバレーボールとバスケットボールの対戦が
校庭でリレーや玉入れなど
動きの早い競技ばかりだ
姉さんは仕事の時にするような真剣な表情をしている
「すごい集中力だね・・・・話しかけるのも躊躇われる」
村田先生がボソッと言った
弟の僕でさえそうだ
姉さんはカメラを持つと人が変わるのだ
さすがプロ・・・
「がんばれー!ゆみちゃん!しのちゃん!」
香織と二人で頑張って応援
よしよし!いい感じ
うちのクラスは運動部の子が多いから強いぞ
午前の競技が終わり。
昼食の時間だ
「おつかれさま!冷たいタオルどうぞ」
「瑞希、サンキュ」
いい感じで点を取ってるな
優勝できるかも
「瑞希、優勝したらなんかしてくれ」
「え?なに?僕にできる事ならなんでもいいよ」
「じゃあぶっかけていい?」
「俺も!」
「お、いいな!俺も!」
「俺もやりたい!」
何言ってんだろ?
「ぶっかけ?ビールシャワー?」
「違う!精液!」
「は!?、、、しねくそ!、、怪我なおったらぶっころす!、、」
「わー怖い!」
「棒読みすんな変態!、、しね!、、、」
「瑞希、午後の応援も頼むぞー♪」
「っ、、、、」
この衣装のせいだ
全部、、、、全部これが悪い、、、
香織がいなくてよかった
ふぅ・・・・
村田先生は何か考えこんでいる
「ぶっかけ・・・・・いいね」
「は?」
「ん?なんでもないよ。おねーさんとご飯食べてきなさい」
「・・・??」
ま、いいや
姉さんはカメラを下ろしてふうっとため息をついた
「姉さん、どう?」
「ん?性能はいいね。運動会くらいなら十分すぎるくらい高性能、ただ電池の消費が激しすぎるかな」
「ふーん・・姉さんが撮りまくったからじゃなく?」
「それもあるけど・・・後、もうすこし容量の大きいSDカードに対応させたほうがいいかな」
「姉さんはいつも大容量の使わないで中容量のを何枚か持ち歩いているよね」
「んん、仕事だからね。カードが故障して"撮れなかった"じゃ済まされないしね。16GBを何枚か持つほうがいいのよ」
「ふーん」
すごいなぁ・・
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