僕もおんなじ事してやろうかと思ったけど
たぶん姉さんが耐えられないだろうからやめとこう
全部聞かないと気がすまない
僕の知らない所でやらしー事されてたなんて許さないぞ、、
姉さんの付き添いに慣れてきたせいか
道具やカメラの名前も覚えてきた
もうこのまま姉さんの助手になろうかなぁ
なんて思いながらぼーっとしてたら
「邪魔」
後ろに胡桃ちゃんが立ってた
会うのは告白されて以来だ
「ごめん、、」
「ふんっ」
「胡桃ちゃん、、この前は」
「あんたなんか大嫌い、、」
半泣きだ・・・胡桃ちゃん・・・・申し訳ない・・・
「・・・・友達でいてよね、、」
胡桃ちゃんがボソッとそう言って撮影に向かった
姉さんもちょっと苦笑いしつつカメラを構えた
僕はスタジオの外に出た
近くの公園で夜空を眺める・・
きれい・・・どこまで深い闇と光る粒が無数に・・・
「瑞希くん」
「へ?」
声がして
視線を移す
西野・・・さん?
「え?・・」
「約束守れなくてごめん・・・戻ってきちゃったよ」
西野さんがベンチに座りタバコに火をつけた
「あ・・・あの」
「俺、世界で通用するほどの腕無かったんだ・・・仕事が無くて戻るしかなかったよ」
西野さんはすこし苦笑した
「海外で先生に会ったよ」
「あ・・はい、聞きました」
「まだ引きずってて、迷惑かけた」
「・・・・別れ際にキスしたんでしょ?」
西野さんはうつむいて、ため息をした
「したよ」
「・・・・」
「あのキス、償いと私を諦めてって意味だったんだろうね・・・」
「西野さん、僕は姉さんを渡しませんよ」
「あ、いや・・・奪いに戻ったわけじゃないんだ、もう諦めたよ・・・先生は・・・彩花は君の事しか見てないんだから、誰も奪えないんだ」
「僕しか・・・?」
西野さんはたばこを地面に捨てて踏んで火を消した
「脅迫して、興奮させて、体の関係を迫ったけどさ・・・・俺に対しては友、弟子としての好意しか向けてくれなかったよ」
西野さんは立ち上がって延びをした
「必死にあの手この手をつかったけど・・・心はまったく僕に傾かなかった・・・」
「姉さんが殴ったんですってね・・・すみません
「拒絶反応みたいなものだったんだろうね」
西野さんは僕の頭を撫でた
「諦めた、もう何もしない、信じて・・・ほしいけど無理だよね」
「・・・・姉さんに会ってください」
「・・・近くで仕事はできないよ・・」
「いいから!来てください!」
西野さんの手をつかんで
引っ張ってスタジオに戻った
※元投稿はこちら >>