ドアの隙間から様子をうかがう
父さんは机で仕事をしていて咲子さんはコーヒーを机の脇においた
「ありがとう」
「・・・先生」
「ん?」
「彩花ちゃん、すごくいいですよ、認めてあげたらいかがですか?」
「あー・・・まぁ、俺も昔からあの子の撮る写真には可能性を感じてた」
おー!、、、やった、、、
「だが・・・な、この業界は稼ぎも不安定だし・・・娘にやらせたくはないな、結婚に憧れてるようだが嫁に行くまでの足掛けって気持ちなら尚更やらせたくない」
結婚は・・・したいよ
素敵な優しい旦那さんとかわいい子供が欲しい
しあわせな、暖かい家庭がほしいの
子供には平等に愛をあげたいの
咲子さんが父さんの肩に触れる
いい雰囲気・・・、、
「先生が離婚されたって聞いてなんだか嬉しかったです」
「他人の不幸を喜ぶなんて悪い女だな」
「・・・先生、私、彩花ちゃんの母親になってもいいです・・・」
「おい・・・」
咲子さんの・・・・その台詞がたまらなく嬉しかった
父さんが立ち上がった
「冗談はよせ・・・」
「先生、子供の頃から貴方が好きでした」
咲子さんがつめ寄る
咲子さんの親が父さんと同じ写真家で10歳くらいの時に初めて会ったんだとか言ってたな
赤ちゃんの時の私も知ってて写真を撮った事もあるんだとか・・・
それよりそれより!、、
いい雰囲気にドキドキしてきた、、
咲子さんが父さんに熱い視線を送る
ちゅーしちゃえ!、、、、
「彩花、いるのか?」
「ぎくっ!」
なんで?
父さんがドアを開けてため息をついた
「なにしてるんだ?はやく寝なさい」
「父さん、ししょーとラブラブ?」
「してないよ、早く寝なさい、ほれほれ」
咲子さんと一緒に追い払われた
咲子さんは顔が真っ赤だ
「見てた?、、、」
「ばっちり♪」
「はぁ、、、添い寝してやんない、、」
と言いつつもレオと一緒にベットにもぐる
「師匠・・」
「ん?」
「私は師匠の事、大好きだよ、お母さんだと思っていい?」
「・・・好きにしなさい、、」
結局私の期待するようなロマンスはなく
半年が過ぎた
「レオ、ばいばい」
レオのおでこにキスした
初めて見た時よりおっきくなった
「彩花、世話になったな」
「いえ、お元気で」
師匠ともお別れか
泣きたくなる
「師匠っ、、」
師匠に力一杯抱きついた
「またおいで、、今度会う時はすこしでも腕磨いておきな、、、」
「ししょー、、」
「泣くなっ、、」
辛い・・・辛い
でもまた会えるよ
また・・・・
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