スクールに編入させてもらえた
そっちはうまくやれそう
なんとか一人前になって弟を迎えに行けるようにならなきゃ
苦手な英語も必死で勉強してる
おばあさんからコートが出来上がったよと連絡があって受け取りに向かった
レオも連れてお店のドアを開けた
「あら、いらっしゃい」
おばあさんがニコッと笑って手招きをした
コートを試着させてもらった
オーダーメイドなんてかっくぃい、、、
似合うー、激しく似合うー、、、
身長高いのはコンプレックスだったけど
似合うからもう悩まないー、、、
「気に入ったかしら?」
「すごく!、、」
「ふふ、お代はいらないから大事に使ってね」
「え?、、そんなぁ、、」
「いいのよ、成長期だからね、キツくなったらまた仕立ててあげるからいつでも持ってきてね」
「わぁ、、、おばーちゃん大好きー、、」
ほくほく顔になりながらくるくるまわってみたり
レオは首をかしげている
「いつか弟のも作ってね!」
「あらあら、いいわよ、よろこんで」
帰宅すると父さんが写真とにらめっこしていた
「ただいま♪」
「おぅ」
「おとーさん、見て♪」
「お・・・・おぉ、、、動くな!動くなよ!」
カメラを構えて何枚か写真をとられた
「仕立て屋のばーさんに礼言わないとな」
「素敵なコートよね」
「大事にしろよ?」
「うんっ、、」
さて、庭でレオを撮る
ここ一ヶ月ほどずーっとそうしてる
なんでかって?
私もプロの写真家を目指そうと決めたのだ
お父さんの娘ということは期待もされるだろうけど失敗すれば失うものも多いだろう
でも目指す
だからこそ目指す
重圧になんて負けないんだから!
フィルム代でおこづかいが尽きたって!
この前見つけたおいしいお菓子が買えなくたって!
我慢我慢!
「レオの写真集できそうだね・・」
咲子さんは苦笑しつつ写真を見ている
「・・・・いいねぇ」
「お花も撮りたいです!」
「うん、いいね、今度連れてってあげるよ」
「よろしくお願いします!」
咲子さんはちょっと真面目な顔をした
「お父さんは後半年したらイギリスから移るって言ってた、永住権は取れないようだし」
「え・・」
「彩花ちゃん、それまでにバシバシ仕込むから、師匠になってあげる」
「は、はい!」
ここにずっといられないのは・・・ショックだったけど
でも・・・がんばらなきゃ
瑞希くんに会うために
がんばらなきゃ!
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