日曜日、くたくたに疲れていたせいかお昼頃まで寝てしまっていた
ベットから出てあくびをした
おとうさん、出掛けたかな・・・
私が先生になってからちゃんと会話してない気がする
忙しくてイライラしてお父さんに当たったり
仕事って大変なんだな
バイトしてた時よりずっと大変
居間にいくと置き手紙があった
買い物に行ってくる・・・・か
寂しい・・・・
やっぱり心に空いた穴はぽっかりと残ったまま
ソファーに座りぼーっとしながら帰りを待つ
ドアの開く音がした
「ただいま」
「おかえり・・」
「おぅ、どした?元気ないな」
「寂しかった・・」
「そっか・・おいで」
「ん、、、」
お父さんの胸にほほをすりつける
こんな20代の娘はいないだろうな
お父さんとソファーで抱き合いながら夕方まで眠った
私、寝過ぎ・・・
また目が覚めると毛布をかけてくれていたのに気づいた
お父さんはエプロンをつけて台所で料理中だ
私はそっと近づきお父さんの背中に抱きついた
「お?よく寝てたな、おはよ」
「ん・・・お父さん」
「なんだ?」
いつまでもおっきな背中
私はこの背中を見て生きてきた
お父さんは振り返って微笑んで私の頭を撫でた
最近私から言ってなかった言葉
「だいすき、、」
「お、おぅ、、」
「お父さん、大好き・・・ずっとそばにいて」
「おぅおぅ・・分かってる」
「仕事のイライラぶつけてごめん・・・」
「結愛、いいんだよ・・・イライラしたらぶつけても」
「でも・・」
「俺はそっちのほうが感じるからな♪」
「・・・・満面の笑みで何言ってんの?」
「あっ、、いてて、、」
乳首をぎりぎりつまむ
お父さん、開発しすぎたかな、、、
ちょっと反省・・・
いつか、誓った愛
子供の頃、ごっこ遊びで使ったおもちゃの指輪
まだ私とお父さんははめている
でもそろそろ古くなってきたなぁ
「結愛、ドライブしにいかないか?」
「んー、いいけど・・」
「コペン、俺が運転するから」
「だめぇ♪」
「いいから」
「へ?」
なんか真面目な顔しちゃってる
なによ・・・もう・・
見たことない場所に来た
なんだろ?
夜景が綺麗だ
お父さんはコペンの電動ハードトップを起動させてオープン状態にした
まだ春の夜風が私の髪を優しく揺らす
「結愛」
「ん?」
「愛してる」
「うん、、、」
お父さんはポケットから小さな小箱を取り出した
開けるとペアの指輪が・・・
「ずっとそばにいるよ」
私は・・・
とっても幸せものだ
お父さん・・・大好き
【続く】
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