夏って海の幸に魅力を感じない・・・
僕が知識不足なだけで美味しい魚はあるんだろうけど
「あ、こっちこっち」
香織がいた
買い物してたのか
「これ!買ったよ!」
おっきな鯵だ
クーラーボックスにはまだ入る余裕があるな
「瑞希くん、今日は手料理ごちそうするからね」
「わぁ、ありがと」
「へへ、、」
香織の好意は嬉しい
すごく嬉しい
でも僕は姉さんがいいんだ
姉さんじゃなきゃダメなんだ
三人で買い物をしていたらあっと言う間に夕方
サクッと戻って調理を開始
村田先生も手伝ってくれるみたい
「夕方ですけど帰らないんですか?」
「うん、お父さんは外食でいないし。私もおいしい物食べたいからねぇ」
「ふーん・・・」
「なに?」
「姉さん帰ってきて喧嘩にならないように祈ります」
「ふふっ」
なんで笑うんだよ、、
献立は鯵フライ、アサリの炊き込みご飯、イカとわけぎのぬたあえ
などなど・・・
香織、包丁の使い方うまくなったなぁ
車椅子に座りながら料理してるところを見てたらドアが開いた音
「たでまっ!」
「あ、姉さんおかえり」
「瑞希くんっ、、、あ、香織ちゃんいらっしゃい!・・・あ、どーも」
姉さんが村田先生に敵意むき出し、、
やめてやめて、、
喧嘩はやだよ・・・
料理ができた
姉さんはちょっと仕事の仕上げのため部屋にこもった、後から参加するとか
「んまぃ、、」
「おいしい♪」
いい思い出になるなぁ
「瑞希くん、おいし?出来はどう?成長したかな?」
「うん、香織も料理うまくなったね。えらいえらい」
「えへへ、、」
頭を撫でてあげる
香織はうれしそうに笑う
僕もつられて笑う
かわいいよなぁ、、
僕以外で好きな人、見つけられればいいのに
村田先生はにやにやしてる
「普通の高校生ならこんな女に囲まれてたら浮かれて食ってかかってくるのにねぇ・・いや、ほんとにまぁ」
「なにが言いたいんですか?、、、」
「君の笑顔ってやらしさが無いよね、だからモテるのかもね」
「は?、、」
西野さんにも言われたっけ
下心無しに誰にでも優しくできるからモテるんだって
僕だって下心くらい沸くさ、、、
でも姉さんにだけ、、
「瑞希くん、かわいいもんね」
「顔の作りも心も綺麗だからね・・・男子にも好かれる、うん・・・素晴らしい」
村田先生、なにか意味深な事言うつもり?、、
姉さん・・・まだ仕事
早く来ないかな
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