微かに聞こえてくる声
「容態は安定しました、怪我も骨折ですみましたし・・・・ただ、しばらくは車椅子の生活になるかと」
そして・・・・すすり泣く声
胸の上に重みを感じる
すこし目を開いた
姉さんがいる
「おねぇ・・・ちゃん?」
「瑞希くんっ!?」
すぐに抱き締められる
ここ・・・病院?
桂さんもいる・・・
「もぉ・・・ばか・・・信号はちゃんと見なさい」
「ごめんなさい・・」
「生きてる?生きてるならいいんだ、もう・・・ばかばか・・・もぅばかっ」
桂さんはお医者さんと話してる
「姉さん・・・」
「ん?」
「大好き・・・誰にも渡さないからね」
「うんっ、、」
桂さんがベットに近づいてきた
「両足の骨折だからしばらく車イスの生活になる、不便だろうが・・・」
「ううん、いい経験になるよ」
「そうか・・・そうか」
桂さんは苦笑した
「彩花、仕事に戻るぞ」
「嫌・・・」
「彩花!」
「嫌っ!嫌だ!いやっ!」
姉さんが泣き散らしながら駄々をこねる
僕は姉さんのほほを優しくつつむ
「姉さん、行ってきて。がんばって」
「う・・・」
「僕はここにいるから・・ね?」
「うん・・・夜にまた来る、泊まりにくるから」
「うんっ、、」
軽くキスして
姉さんは微笑んだ
病室が個室で良かった、、、、
姉さんが例え、一時の感情に流されたとしても
僕はもう姉さんを諦めない
西野さんから取り返すんだ
どうやら事故から2日ほど意識が飛んでいたようだ
怪我的にはたいした事はなくて頭は無傷だった
まぁ・・・不幸中の幸いってやつか
母さん・・・謝ってた
なんで出てきたんだろ
なんで・・・謝ってたんだろ
がらがらっと病室のドアが開いた
西野さん・・・
花束を持っている
「瑞希くん、大丈夫?」
殴ってやりたくなる
でも・・・冷静に、落ち着いて
「西野さん、ありがとうございます」
「大変だったね・・・信号渡る時には気を付けないと」
「えぇ、西野さんと姉さんの浮気する場面の動画見ちゃいまして」
「え・・・?」
「消すの忘れてましたよ、最近のやつ」
西野さんはすぐにハッとしてその場に土下座をした
「すまない・・・すまない・・・俺のせいだ」
「姉さんを返してください」
「・・・・俺は・・・なにもしてない」
「いい加減にしてください!なにもしてないわけないでしょ!」
怒鳴った・・・僕が
こんなの初めてかも
「・・・続きがある」
「はい?」
「見てくれ・・これ」
続き?
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