レオと外でボール遊び
老犬だけどきれいでかわいいなぁ
「よしよし、いい子っ」
撫でるとはち切れんばかりに尻尾をふる
「レオ、良かったな。瑞希くんと遊んでもらえて」
咲子さんが微笑む
姉さんが言ってたけど・・・こんなに美人さんなのに・・・・恋人の影もないらしい
「瑞希くん、そろそろ帰ろうか?腹減ったろ?」
「あ、はい・・・カレー・・・食べますよ」
「いいよ、無理しなくても」
申し訳ないから食べよう
それにあのカレー気に入ってるし割りと飽きてない
部屋に戻る
玄関でレオの足をふいてあげる
咲子さんが鍋に湯をはってカレーの袋を入れた
「これ、おいしい?」
「一週間ほどカレー漬けですけどまだ飽きてません」
「ほほぅ・・・」
レオにもおやつあげないとな
戸棚から犬用のおやつを取り出した
「瑞希くんさ・・・」
「はい?」
「彩花と元恋人・・・一緒に働いてて不安にならない?」
「・・・・いえ、だって西野さんはもう姉さんには手を出さないって言ってましたし」
「その言葉を信じるの?」
「・・・はい、信じます」
「そうか、そうか・・・」
咲子さん、いきなりどうしたんだろうか・・・
「いや・・・特に理由はないんだけど、男と女の仲は複雑怪奇だからね・・・」
「・・・・んー?」
「彩花、彼と深い仲で体も重ねたんだろ?」
「・・・えぇ」
「一度触れたら壁が低くなるもんなんだ・・・それとなく注意はしといた方がいいかも」
「ご心配ありがとうございます・・・」
「悪い、変な事言って・・」
「いえ・・」
可能性は0じゃない
西野さんと姉さんがこっそりと会ってるんじゃないかって
一度は結婚を近い合ったほどの仲だし・・・体の関係もあった
隠れて会って、ホテルで・・・・してるかもしれない
さっきの電話ももしかしたら西野さんからで
夕方までホテルでセックスしているのかもしれない
可能性は0じゃない
もし、そうだったとしても・・・
僕は姉さんを連れ戻す
誰にも渡さない
あの時、西野さんが姉さんを脅した時
僕が真っ先に姉さんを守ればあんな事にはならなかった
あれは僕の責任だ
僕の優柔不断さが姉さんを・・・西野さんを苦しませた
西野さんがまだ姉さんに好意を残しているのは分かる
男だから・・・
隙を見せたら狙うに決まってる
それでも僕はそうならないと信じてる
信じるしかない
※元投稿はこちら >>