夕方からの打ち上げ・・・・といっても高校生だ
補導されたら不味いので早めに塵じりになっていった
香織と帰路につく
「瑞希くん、明日から夏休みだね」
「うん、なんか予定ある?」
「瑞希くんの家で料理指導の特訓合宿とか」
「え?、、ま、まぁいいけど、、、」
「私ね、一人暮らしする事にしたんだ」
「え!?」
香織は嬉しそうにスキップした
「肩身の狭いところにいるのはもうごめん!」
「そっか・・・」
香織も苦労人だからな・・・色々大変だったんだろう
香織と別れて買い物をしてから帰宅
姉さんと桂さんはまだ来ないから
今のうちに夕飯作ろうっと
冷蔵庫を開けて食材を用意した
よしっ、作るぞぅ
玄関が開く音がした
迎えにいくと姉さんと桂さん
「おかえり、姉さん、おとうさん」
二人ともにっこり笑う
どんな形でも・・・僕にとっては大事な家族なんだ
鍋の様子を見ていると姉さんがくっついてくる
「手伝うー?」
「んん、もうできるから」
「うふふ、、そっかそっか、、」
頭を撫でられる
色々あってここに住みはじめて大体一年くらいか
姉さんはもうすっかりブラコンお姉ちゃんになってる
料理を運ぶ
ささやかな夕食
家族で食べるからおいしさも増す・・
「えっと、食事後のほうがいいかなと思ったんだが」
桂さんが話を切り出した
「瑞希くん、お母さんから手紙が届いた」
「へ?」
なんで亡くなった人から手紙が・・・
「死後に配送されるようになってた、一週間ほど前に指定されて届いた・・・・どうする?」
見ずに捨てるか?
受け取って読むか?
桂さんが封筒を取り出した
僕はそれを受け取った
姉さんはなにも言わない
僕に委ねるつもりなのだろう
僕は封筒を開いた
[愛する瑞希へ
この手紙を受けとる時はお母さんがしんでしまった後だと思います
この日に届くようにしたのは母さんなりに考えがあったからです
瑞希、残していってごめんなさい
大切な大切な貴方を愛せなくなるなんて心残りです
学費、当分の生活費を入れてある通帳は見つけてくれていると思います
それとは別に
母さんの遺産があります
場所を書いておきます
受け取りに行ってもいいし、行かなくてもいいの
それは瑞希が決めてね
愛してます
世界一、誰よりも貴方だけを愛してます
母より]
姉さんにも手紙を見せた
母さんの遺産?なんなんだろ・・・・
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