ついに、叔母さんの家に一泊お世話になる日が来た。
どんな顔で行けばいいのか、緊張しまくりだった。
近くの駅まで行くと、叔母さんが迎えに来てくれていた。
ゆうちゃん、久しぶりやね。
お久しぶりです。ペコリと頭を下げて、叔母さんの車の助手席に乗った。
叔母さんの家は、結構立派な家が建ち並ぶ住宅地であった。
床を牛乳拭きする、と驚いたこともある立派な家であった。
もちろん、何回も来た事がある。
しかし、1人で来たのは初めてで、ましてや、あんな事があってから来るのは初であった。
叔母さんは、全くその事に触れてこない。もちろん触れられたら、俺は泊まることさえ出来ないだろう。
従兄は、既に自立し東京に住んでいた。
叔父さんは、出張だった。
従姉は、やはり叔母さんと上手くいかないのか、一緒に住んでいなかった。
従妹だけは、家にいたが、まだ帰って来てなかった。
叔父さんは、あのこと知ってるのかな?俺の頭の中は、やはりその事でいっぱいだった。
お茶を出され、飲みながら、これから大変だねーなどと、普通の会話をして、従妹の帰宅を待っていた。
夕方になると、従妹が帰って来て、多少、同世代で話やすいこともあり、俺の緊張は緩んできた。
晩御飯を3人で食べ、お風呂を済ませて、リビングで喋っていたが、そのうち、従妹は自分の部屋に入っていった。
寝てしまえば、楽だろうと思ったが、時間はまだ8時過ぎだったと思う。
それは、明らかに不自然過ぎる。
叔母さんに、俺があのことを意識してると感じさせてしまうかも?
そう思って、さすがにもうちょっとリビングにいようと思った。
叔母さんは、片付けも終わり、風呂に入り、何事もないように俺の隣に来て、軽く飲み始めた。
※元投稿はこちら >>