バスを降りてため息をついた
今日は一人で都内に遊びにきてみた
姉さんは仕事だし、僕一人家でボーッとしていてもしょうがないし・・・
服でも買おうかなと思う
前までは母さんが服を買ってきていた
母さんの選んだ服しか着てはいけなかった
母さんの選ぶ服はどこか女の子っぽいものばかりで
やはり僕をそういう゛作品゛として飾りつけたかったんだろう
姉さんに言われた事だけど、僕には我というものが薄い気がするらしい
何を選ぶにしたって流されて決めているし
今日は自分で選んだ服を買ってみたまえ!お姉ちゃんからの宿題だ!
と、言われた
まぁ、おしゃれは好き
服を見るのは楽しいし
・・・・どこに行こう
やっぱり一人じゃ選ぶこともできないよ
こんな事じゃ姉さんを守れない!だめじゃん!
とりあえず勢いで行けば・・・・
「お?瑞希くん?」
呼ばれて振り返る
着物姿の美人さん
だぁれ・・・?
「村田先生!?」
「奇遇だね」
「なんで和服・・・」
「あー、ちょいと茶会がありましてな」
村田先生、和服だと近寄りがたいくらい美しい
袖をちょいとつまんで微笑んだ
「惚れたー?」
「・・・いえ、、」
「君はなにしてんの?」
「ちょっと遊びに・・・ついで服でも買おうかなぁって」
「ふーん・・・」
村田先生はなにか考えこむような仕草をした
そして何かひらめいたような顔をして
ニヤリと笑った
ニヤリ・・・と
「よし、デートでもしようか?」
「先生!!?」
「嫌?」
「・・・教員とデートは校則破る事になります?」
「へーき、へーき、君を゛指導゛するだけだから」
この人はなに考えてるかわかりません
服を見てどれがいいか悩んでる・・・
ミリタリー系のジャケットは男っぽいな
これにしよう・・・・
「先生、どう思います?」
「私に聞く?買ってお姉さんに聞いてみ?」
「っ!?、、、」
さっさとレジをすませる
この人、僕で遊んでるな・・・、、、、
ぶらぶら歩く
人がたくさんいる
幸せそうなカップルもいっぱい
「手、繋ぐ?」
「・・・・先生いじわるしないでくれます?、、、」
「ふふ、ごめんごめん」
カフェに入って一息
この人は本当になにしたいんだか
しかし・・・美人だよなぁ
姉さんと違うタイプのキリッとした顔つき
けど目はくりくりきらきらしててかわいい
なんで独身なんだろ
やっぱり変な人だからかな
「見とれてくれるのは嬉しいな、私、コーヒーとプリンパフェ」
「僕も、、あとホットサンド、、」
うー、、、、
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