日曜日、する事がなくてぶらぶらとさ迷う
何をしようか決められない
何をしたいか分からない
どうしよう・・・
ふらふら歩いて来たのは母さんの墓
手を合わせて目をつむる
「母さん・・・」
母さん、お父さんってどんな人なの?
いつも言ってたあの人って不倫していた僕の父親の事なんでしょ?
ねぇ?教えてよ?
母さん・・・・
答えてくれるはずがなくて
僕は家に帰った
一人でテレビを見て、一人でこたつに入る
なんて寂しいんだろう
僕はこんなんじゃダメ
ダメだよ・・・一人でも平気にならなきゃ
姉さんを困らせちゃう
やっぱり出掛けようかな
今から買い物に行こう
友達を誘って、みんなで楽しく、ね?
その思いが灯ってすぐに
母さんの言葉が頭に浮かぶ
「ダメよ、お外で遊んじゃ!」
僕が外に遊びに行こうとすると、母さんは僕をいつも引き留めた
いつもいつも
思いが消えてしまったら、ウキウキワクワクしない
体は動く、外に行く事はできる
でも、楽しくない
それでも僕は・・・
前に進みたいから
母さんの鎖から逃れたいから
僕は外に出た
なんてちっさい事で悩んでるんだろうなんて言われちゃうかも
けど、僕にとっては大きな悩み・・・・
公園に来た
昔姉さんと遊んだ公園
この季節に外で遊ぶ人はいない
僕は一人ベンチに座った
コンビニで買った暖かいコーヒーを開けて飲んだ
ちょっと冷めててぬるいや
寒いし・・・寂しい
涙が出そうだけど我慢・・・
僕みたいなを女の腐ったような男っていうんだよね
情けない・・・
僕なんか・・・・
たしかあの木の近くで姉さんとどんぐりを拾ったりしたんだっけ・・・
最近ようやく思い出せるようになった
どんぐりをひろって
ため息・・・・
目の前がかすんで見えて
泣いてしまっているのに気がついた頃には
涙で服が少し濡れていた
「・・・姉さん・・・」
弱々しいな・・・ダメだな
「・・姉さん、寂しいよ・・・」
こんなんじゃダメ・・・
「おねぇちゃん・・・」
背中に暖かい感触
抱き締められてる
誰?すごく安心する・・
「瑞希くん、ただいま・・・」
「姉さん・・・」
「もー、家にいないし探したぞー?」
「ん、、、ごめんなさい、、」
「・・・泣いてた?」
「泣いてない・・」
振り返って、姉さんが微笑んでいる
夢じゃない・・・
「泣いてるじゃん・・」
「目にごみが入ったの」
「もー・・」
姉さんも泣いちゃって
二人で抱き合いながら泣いちゃった
あいたかったよ、姉さん
おかえり、姉さん
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