にぎやかな教室
なんだか落ち着く
やっぱり学校はいいね
「瑞希おはよ!」
「あ、おはよ」
みんな優しく話しかけてくれる
こんな僕に優しくしてくれるなんてみんないい子ばっかりだよ
「瑞希、冬休みなにしてた?」
「え?北海道に行ったよ」
「ずるぃ!村田先生と?」
「ちげーょ!、、、」
「照れてるぞ!図星か!」
あー、いじられるなぁ、、
村田先生とは師匠と弟子的な関係で・・・
あ・・・でもキスされたし
うぁ、、、
まさか村田先生は僕に好意を?
「おはよう」
村田先生が扉を開けて僕たちの方を見ている
「なに戯れてんの?」
男子生徒はみんな村田先生を狙っているんだよね
「村田先生!瑞希と付き合ってるの?」
「結愛ちゃん!俺というものがいながら!」
「先生!どうなの?」
村田先生は眼鏡をくいっとあげてクールに笑った
「曖昧にしとくほうが面白いよね・・・うん、内緒っ♪」
ウィンクした
かわいい、、、
あー、またいじられる、、、、
始業式が終わってお昼には下校する事になった
廊下のワックスがけが予定より大分遅れてしまったらしい
業者の人がぞろぞろと入ってきた
お弁当持ってきたのになぁ・・・
玄関まで行って靴を変えて外に出た
校庭のほうで部活をしている子たち
いいなぁ・・僕もなにかしてみたいけど
母さんの顔が浮かんできて、その気持ちは消えてしまう
男にとって母親とは・・・どういう存在になるのかな
僕だけだろうな、こういう事考えてるの
みんなとは育ちが違うし・・・
あー、これが孤独か
なんとなく校庭の見えるベンチに座った
サッカー部の子が挨拶してくれた
同じクラスの子だ
「瑞希、暇なの?」
「うん、ひまー」
「お前猫っぽいよなぁ、だからかまってやりたくなるんだよな」
「え?、、」
「うりうり、べんとーよこせや」
「うー、、」
お昼の弁当を二人で分けて食べた
友達・・になれるかな?
「瑞希、ボール蹴ってみるか?」
「ん?いいの?」
「昼飯のお礼だ♪」
ちょっとサッカーボールを蹴らせてもらった
なんか夢中になっちゃう
「毛糸の玉を追いかける猫ちゃんだな」
「うるせー、、」
「はは、怒んなよ」
「ね・・・」
「ん?」
「僕と友達になって?」
「は?」
ちょっと怖かったけど言ってみた
「もう友達だろうが」
「あ・・」
「お前さ、自分がクラスでどんな存在か分かってないの?」
「えと・・」
「自覚ねーのかよ、ははっ」
今まで浮いた存在だと思い込んでたけど・・・どうなの?
※元投稿はこちら >>