姉さんと暮らして数ヵ月
特に喧嘩らしい喧嘩はしていない
姉さんの嫌な所って見えてこないなぁ
「瑞希くん、鏡餅買おうよ」
「うん、いいね」
「これにしよ?おっきー、、」
本当に子供みたい
家に帰るとすぐにこたつに入った
寒い寒い冬、、二人で寄り添うとあったかい
「瑞希くん、私たちってデコボコ姉弟だよね」
「デコボコ?」
「ん、、私、料理できないけど瑞希くんは料理家事全般できるしぃ、、」
「僕はおとなしいけど姉さんは興奮しやすいしね」
「きゃあ、、、、」
姉さんの照れ笑いかわいい、、、
「素の私なんだけどなぁ、、相性いいね」
「僕はまだ気をつかったりしてるよ?」
「ふふ、、かわいぃ」
ぎゅーっと抱き締められると安心して幸せ、、
「他人とじゃこんな心地よくなれないよね」
「瑞希くんは夫婦ってどんな関係だと思う?」
「ん?・・・愛し合って理解しあって助けあって生きている二人?」
「のんのん」
姉さんがちっちっと指をたてて横にふる
「それは理想、現実はさぁ・・・・もっとややこしい」
姉さんはアルバムから一枚の写真を取り出した
・・・白人の夫婦だ
少し距離を開けて、旦那さんはしかめっ面で奥さんは不機嫌そうな顔
「姉さん怒らせたの?」
「のーっ!、、ミーはマナーを守りました!、、」
「わ、わかったよ、、、」
「えっと長く農場を続けていて、二人ですごく有名な牛を育ててるんだ・・・あ、ちなみに日本国内だからね」
「ふぇ・・・」
「見たとおり、仲は悪い・・・」
「うーん」
「向き合ってないし喧嘩ばっかりだし」
「じゃあなんで一緒に?」
「戦友だって、同じ目的のために生きているって・・・・信頼してるし離れるつもりはないって」
姉さんはため息をついてアルバムを閉じた
「そういう形で繋がってる夫婦もいるんだなって思った」
「愛はないの?」
「あるはず、けどそこまでは踏み込んじゃいけないからね」
「向き合わない夫婦なんて・・」
「二人に別々に話を聞いた時にこう言ったんだ、二人とも一緒だった 信頼してるから向き合わずに背中合わせで戦えるって 」
「あー・・」
「白人の男女って愛情表現しっかりしないと長く続かないって思ってたから、ちょっとびっくりだったよ」
姉さんは僕の手をにぎる
「きっとそれが二人の愛の形なんでしょうね」
「そっか、、、」
「私と瑞希くんだけの、二人だけの愛を作ろうね?」
おでこをくっつけて見つめ合う
あー、これって、、、
「すごくバカップルっぽい、、」
「すごくバカップルっぽい、、」二人一緒のセリフ
爆笑、、
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