姉さんと一緒にいれば
二人だけの愛ができるのかなぁ・・・
「先生、女の子は結婚したいものですよね?」
「大半はしたいだろうね、理由は人それぞれ」
姉さんは結婚が夢だった
二人で生きると決めたけど
僕が引き止めなければ・・・って思う事はまだある
「金の王冠を被ったからって王様になれるわけじゃない」
「え?」
「結婚したってかならず幸せになれるわけじゃないもの」
「手に入れても、その人 しだいって事?」
「そ・・・」
「・・・・先生は結婚したいって思った事は?」
「あるよ、けどできなかった」
「どうして?」
「・・・・色々な理由でね」
先生もいろんな過去があったんだろうな
でも、僕はそれを分からない・・・
カフェを出てぶらぶら歩いているともう帰る時間
「さて、送ろうか?もう帰りたそうな顔してる」
「あ・・・でも・・」
「いいからいいから」
村田先生の車が停めてある駐車場に向かう
本当に変わった人だよなぁ
でも、いい人だ
間違いない・・
「さ、お乗り」
「ぽ、ぽるしぇ?」
真っ赤な高級外車
僕でも知ってる・・・
「これ、先生の?」
「まーね」
マンションまで送ってもらう
村田先生がマンションを見上げてすこし苦笑した
「どこまでも奇遇だね、君とは・・・」
「え?」
「瑞希くん!」
姉さんだ、なんかアワアワしながら近寄ってきた
「ねえさ・・んっ!?、、、」
抱きつかれた
「買い物行けたんだね!よかった!お姉ちゃんに見せちゃい、、、しょうみぃー、、、」
ビミョーに
村田先生から離そうとする姉さん
また嫉妬ですか、、、、
「仲良し、見ててなごみます」
「あ、お茶でもどうですか?」
「いえ、私は予定がありますので・・・」
村田先生はポルシェに乗り込む
ふと、僕を見て微笑んだ
「弟子、私の下の名前、知ってる?」
「え?・・・」
「知らないんだ、ははっ」
村田先生はちょいちょい手招きをした
僕は近寄った
「ん、もうちょい、耳かして」
「??はい・・」
耳元で囁いた
やさしい声で
「ゆめ・・・・結ぶに愛って書いて、結愛・・・誰かと誰かを結んで愛を繋げられるようにって名付けてくれたの」
「村田ゆめ・・・」
「忘れないでね・・」
村田先生が僕の顔を両手でつつんで
「んっ、、、!?」
キス・・・された!?
村田先生が顔を離す
イタズラっぽく笑う
余裕たっぷりで
「燃えるような恋したいなら、嫉妬、たくさんさせちゃおう♪弟子、覚えとけ」
走り去るポルシェ
泣き顔の姉さん
立ちすくむ僕
・・・なにこれ?
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