学校に行ってもあの強烈な快感を思い出してはボーッとしてしまう
「あー、早く下校したい」
ボソッと口から出てしまう
「なー、瑞希、お前の姉ちゃんは有名人なのか?」
「え?」
気付けば囲まれていた
「かわいい姉ちゃんだな!俺にくれ!」
「姉ちゃん胸でけぇな!」
「美人だよな!彼女にしたい!」
うんうん分かるよ
でもね、姉さんは僕のものなんだ
誰にも渡すつもりはないよ、僕はニコッと笑った
「あー、姉さんオジ専なんだって」
「まじかよー!!」
お昼に村田先生に呼び出された
「あの?先生?」
「・・・・なんだ、元に戻ったね」
「え?」
「まぁいいや、お昼食べよー?」
「あ、今日忘れちゃって・・」
「うぐ・・・まじか」
朝もボーッとしてたからなぁ
休憩室の外が騒がしい
なんだろう・・・・
ドアをトントンとノックされて
入ってきたのは
「ね、姉さん?」
「えへぇ、、瑞希くんお弁当忘れたでしょ?」
姉さんがてさげ袋をふりふり揺らす
「あー、ごめん、、」
僕は嬉しい気持ちを顔に出さないようにして隠して受け取った
「じゃ、私は帰るねー」
「え、待ってよ」
「ふぇ?、、」
姉さんの袖をつかんだ
あー、やっちゃった
先生の前で・・・
「お昼、ご一緒しませんか?」
村田先生が笑って席を進めた
あー、この先生と仲良くなってよかったと今初めて思った
姉さんが僕の隣に座った
「蓋にのせるね?」
「あは、、ありがとぅ、」
「姉さん卵焼き好きだよね?ほらあげる」
「やはぁ、、気が利くねぇ、さすが私のおとーと、、」
村田先生がいるのを忘れてしまって
ハッと気づいて
村田先生にもおかずを分ける
「あー、私は別にいいよ?」村田先生はニコッと笑った
「本当に仲のいい姉弟ですね」
「あー、、、すみません、、」
姉さんは顔を赤くしてしまった
お昼を食べて
姉さんを玄関まで見送る
「車で来たの?」
「うん、そだよ」
「姉さん、すぐ帰るから」
「うんっ、、」
手を振って
姉さんとわかれた
あー、胸が苦しい
離れたくないなぁ
違和感を感じて振り返ると
野次馬たちがびっしり
「俺、姉さんもお前も愛してやる!養ってやる!」
「お前、それは俺の台詞だろ!」
なんとかすり抜けて
教室まで戻った
はー、ダメだ
早く帰りたい
もー・・・姉さんの事しか考えられない
あー、恋なのかな、これ
好きで好きでたまらないや
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