姉さんはずっと悩んでたんだな
僕との将来を
僕に半分と嘘をついてたけど
本当は正真正銘、親も同じの血の繋がった姉弟
だから罪悪感も僕よりずっと感じてた
耐えて耐えて、他の道に行こうか迷ったんだなぁ
僕もしっかりしないとな
「姉さん、学校三日休んじゃった・・・どーしよ」
「私と愛し合ってたんだからいーじゃないかぁ、胸をはりたまえ、、、」
「もー、、はれないよぉ、、」
普通の生活に戻ったころ
一通の手紙が届いた
西野さんからだ
「あ・・・」
姉さんはなんだかパッとしない表情だ
「彼、急に辞めたんだ・・・仕事・・・」
「僕たちの事ばらされるかな・・・」
「わかんないよ、怖いね」
僕は姉さんの手を握った
「僕と一緒に見よう?」
「うんっ、、、」
封筒を開けて手紙を開いた
二人へ
彩花さん、無理矢理迫って申し訳ありませんでした
瑞希くん、ごめんなさい、大切なお姉さんを奪おうとして
僕は彩花さんを好きな気持ちに嘘偽りはありません
ただ、貴方たちの関係を否定したのは本心ではありません
僕は瑞希くんに嫉妬していたのかもしれません
あなたたちの関係は誰にも言いません
墓まで持っていきます
安心してください
先生、私は貴方を尊敬しています
貴方の歩いた跡をたどってみようかと思います
紛争地帯に行くとなると危険な旅になるかもしれません
きっともう会えないでしょう
瑞希くん、モデルになるのもいいと思うけど
お姉さんと幸せになれる方を優先してね?
二人で幸せになる事を願っています
さようなら
西野さんは僕たちの事、内緒で旅だってくれたんだ
「あー、いい弟子をなくした」
「姉さん・・・」
姉さんの涙をぬぐってあげた
この人を幸せにする
それが僕の生きる意味
姉さんと供に歩くなら
どんなにのけものにされても構わない
二人で母さんのお墓参りに行った
「・・・母さん、僕は貴方の作品にはならない」
手を合わせながらそう呟いた
「瑞希くん、帰ろうか」
「うん・・・あ、雪だ」
「わぁ、、、」
姉さんと雪が降るのを眺めた
二人で手をつないで
まだ長い道を歩いていく
きっと大丈夫
二人なら
【終】
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