二人の関係は続いてるんだろう
姉さんは仕事が忙しいと言って帰ってこなくなった
もう何日もあってない
僕は一人で夕飯を食べてため息をついた
息苦しいや
もう・・・・ダメだ、限界だ
やっぱり母さんのところに行こう
ベランダの戸を開けて飛んで自由になろう
玄関の戸が開く音がして
振り返った
姉さんと西野さんだ
「あ、瑞希くん」
「こんにちわ、西野さん」
「ちょうどよかった、話があるんだ」
お茶を用意した
姉さんと西野さんはならんで座っている
「瑞希くん、率直に言う、君とお姉さんは間違った関係になっている」
「・・・・はい」
姉さんはうつむいている
何も言わない
「姉弟で付き合っても報われないんだよ、もちろん君の過去も聞いたよ、大変だったよね」
「・・・・はい」
「でも二人のためにも健全な方に、報われる方に進まないと」
「・・・報われる方って?」
「つまり、瑞希くんも他人と結婚して、子供をつくって平凡な家庭を築く、そういう・・・」
「・・・・そんなの嫌だ」
「幸せは平凡な所にあるものだよ」
「僕は姉さんが好きだ!いやだ!姉さんと離れるくらいならくたばったほうがいい!」
「瑞希くん・・・僕は彩花と結婚を決めた、愛し合った、彩花も間違っていたと僕に言ったよ、指輪も買ったんだ」
西野さんと姉さんの指に光るリング
きれいだなんて思わない
こんなにグラグラ感情が沸き上がるのははじめてだ
生まれて初めてだ
「僕は姉さんと一緒にいたい!一生!ずっとずっと!」
「どうしたもんかな・・・・ほら、彩花も言ってあげなよ」
姉さんは顔をあげた
涙でぼろぼろ顔を濡らして
「私も、瑞希くんとずっと一緒にいたい」
「さ、彩花!?」
姉さんが僕のそばに駆け寄り
抱き締めてくれた
「姉さん・・・姉さん・・・おねえちゃん」
「瑞希くん、ごめんね・・・ごめんね」
キツくキツく抱き合った
「そんな・・・間違ってる」
姉さんは西野さんをにらんだ
「私はすべてを失うだろうけど、瑞希くんと一緒にいる」
「彩花・・・」
「貴方に触られるたびに汚らわしいと思った、早く消えてほしいと願った」
「どうして・・・」
「・・・私も迷ってたのが悪かった・・・・もういい、私と瑞希くんの関係をばらされても・・・」
姉さんは僕の唇を奪った
久しぶりに感じる姉さんのぬくもり
「ん・・・・瑞希くん、、」
「姉さん、、」
「私、結婚して平凡な家庭に入るのが夢だった・・・けど、君と一緒にいられないならそんな夢捨てる」
僕は涙がとまらなくなった
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