村田先生とお昼を食べて一息
「保護者面談・・・かぁ」
悩ましくて口から漏れた
村田先生はからあげを食べて首をかしげる
「まずいね」
「まずいですよね・・・」
「わかってるんなら今度からおいしく作りなさいな」
「え!?からあげがですか?」
「うん、甘いよ、これ」
塩と砂糖間違えたかな
うわー、朝から保護者面談の事ばっかり考えてたからかな・・・
「悩みながら料理しないの、手切るよ?私のかわいい弟子ちゃんが怪我するのは心苦しい」
「・・・・気を付けます」
休憩室から出た
昼休みの後は授業が無いかわりに保護者面談がある
姉さんが来るのかぁ
なんかむず痒いなぁ
村田先生が僕をつんつんつつく
「君は問題行動してないんだし、そんな気にする事ないんじゃない?」
「問題行動してますよ、先生にお昼ご飯のおかずを貢いでますし」
「それは逆に評価されるさ」
「・・・・はぁ」
この人、憎めないんだよなぁ
やっぱ美人だからかなぁ
「瑞希くーん?」
「あ、姉さん」
「いやぁ、いい学校だね」
姉さんはいつもの地味なロングコートだ
おしゃれしてこなかったのか・・・
姉さんは村田先生に一礼して僕を引っ張り寄せた
あー、また勘違いしてるよ・・・
「弟がお世話になってます」
「いえいえ、ただのお昼をご一緒するくらいの関係ですから、あ、私仕事がありますのでこれで失礼」
村田先生は職員室に入っていった
姉さんは僕を見て泣きそうだ
「ばかぁ、、、」
「ね、姉さん」
「帰ったら覚悟しなさい、、ぐすっ」
姉さん、来るの早すぎだよ・・・
教室の前に来るとやっぱり視線を集める姉さん・・
あー、これがいやなんだよ
「瑞希くん、いくら業界で有名だとしても写真家は興味のない人たちには知名度が低いのだ、安心したまえ」
「んー・・・安心できませんよ、姉さん」
とりあえず壁によりかかる
やっぱり見られてる
「瑞希くん、こんど私に素敵なお弁当を作りたまえよ」
「はいはい・・・語尾にたまえってつけるのはなんで?」
「ジブリのラピュタのあのキャラが好きだから、、大佐素敵ーっ、、」
姉さんがもじもじする
それを見て反応する野次馬たち
あー、なんか落ち着かないよ・・・
「瑞希くん、学校見てまわりたい、案内したまえ♪」
「やだよ・・」
「いじわるっ子だね、時間までまだまだあるではないか!」
ほっぺを人指し指でぐりぐりつつかれる
「わ、わかったよ!、、」
恥ずかしいことしないでください姉さん・・・・
あー、落ち着かない
落ち着かないぞ!
※元投稿はこちら >>