翌日、待ち合わせの場所で西野さんに会った
そのまま車に乗せられて写真スタジオに連れてこられた
「え、ま、まだ!決めてるわけじゃ!」
「あ、違う違う、ちょっと助けてほしい事があってね、話すにもちょうどいいから」
よくわからないまま入った
なんだかおしゃれなとこだなぁ
「西野さんこんにちわぁ♪」
スラッとしたモデルさんたちが西野さんに挨拶した
モテないって姉さんが言ってたけど西野さんモデルさんたちに囲まれちゃってる
うーん、姉さんのスタイルのほうがいいなぁ、と思う
好きだからそう思うのかもしれないけど
やっぱ姉さんはすごくきれいだよなぁ・・・・モデルさんたちにジロジロ見られてるんですが、どうしたら
「え?なんですかー?この子?」
「あ、彩花先生の弟だよ」
「えー!かわいいーっ」
頭撫でられたり触られたり抱きつかれたり
普通の男ならにやにやしちゃうんだろうけど
僕は姉さんに抱きつかれた方が嬉しいなぁ
・・・・つまりいやじゃないし少しニヤケちゃいます
「かわいー、彼女いるのー?」
「高校生!?うそぉ!」
「お持ち帰りしちゃいたいー♪」
うわぁ、なんかややこしくなってきたぞ
「瑞希くん・・・」
あれ?姉さん
すっごいじとーっとした目で僕を見ている
・・・・・落ち着いて話ができるようになったのは一時間ほどしてから
椅子に座った
モデルさんたちはまだ僕にくっついている
「彩花せんせー、瑞希を私にください!」
「断る!」
西野さんは腕時計を見てモデルさんたちに帰るよう促した
「またねー、瑞希くん♪」
「あ、はいっ」
手を振られたから僕も手を振り替えした
「きゃあ、かわいー!!」
姉さん不機嫌そうにカメラをいじってる
西野さんは苦笑して僕のほうを見た
「モデルの件、すこし考えてくれたんだね」
「はい・・・」
「まぁ、そんなに堅苦しく考えなくていいプロの世界は血みどろだけどね」
「ちみどろ・・・」
姉さんが机をどんっと叩いた
「瑞希くん、頭を冷やしなさい」
「姉さん・・・」
「・・・・・」
またそっぽを向いた
西野さんはまぁまぁと姉さんをなだめた
「ためしにさ、写真撮ってみようか?」
「あ、はい!」
恥ずかしいけど撮られててみた
やっぱりプロのカメラマンさんは緊張させないようにしてくれる
自然に笑えたかな
「お、いいねいいね♪その笑顔」
西野さんもプロなんだなぁ
姉さんはしかめ面でこっちを見ている
おこってるのかな
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