すごく大きな台風がきていて外は大雨強風注意報が出ている
僕は外を眺めてため息をついた
明日は用心のため学校は休校になった
「はぁ・・・台風で休校か・・・なにしてればいいんだよ」
僕はカーテンをしめた
「姉さん・・・遅いなぁ」
今日も仕事が忙しいらしくて・・・まだ帰ってこない
僕はソファに座ってテレビを見る
暇だから宿題はしてしまったし・・・テレビは台風のニュースばっかりだし
夕飯は食べたしお風呂には入ったし
「はぁ・・・」
やることないなぁ
姉さん、早く帰ってきてよ
触れたくて切ないよ、姉さん
・・・・・うあぁ!なんか僕女々しすぎる!
態度に出さなきゃ問題ないだろうけど
あー、やだやだ
カーディガンを羽織る
同年代の男の子よりも華奢な体
痩せてるわけじゃなくて骨格が細い
母さんは僕の成長期に計算したようにあまり栄養のあるものを食べさせなかった
やっぱり僕は母さんにとっては作品だったんだ
中性的で神秘的な何かを作ろうとした
息子として愛してたわけじゃない
あー、うじうじ女々しいな!
自分にいらつく!
姉さんに電話しよう
帰りが遅くなるのなら連絡してほしいよ、まったく
「あ、姉さん?」
「ん?なぁに?」
「えっと・・・・帰り、遅くなる?」
「寂しいんだ?ごめんねぇ」
「寂しくなんかないよ!」
「うひゃ、、、怒らないで、もう玄関前だから!」
なんだよそれ!
電話を切れると玄関を開ける音
僕は出迎えにいく
「ただいまぁ♪」
「おかえり・・・」
「寂しかった?」
「・・べつに」
抱き締められて
ホッとする
僕ってダメだなぁ
「瑞希くん、夜食準備してくれてたんだぁ、、」
姉さんがお風呂からあがってきた
バスタオルで髪をかわかしながらウハウハしている
「わぁ、、、私の好きなサンドイッチぃ、、」
「こっち来て食べなよ、暖房つけるからさ」
「おーっ?甘えんぼさん」
「ち、違うって、、」
「うふふ、照れちゃって」
姉さんにいじられるのは面白くないなぁ
でも・・・まぁいいや
姉さんとソファに座る
僕はハーブティーを飲んで一息
「ほんとにきれいだねぇ」
「そっくりそのままお返ししますよ、姉さん」
「や、、、やだ、、もー」
姉さんがもじもじしだす
かわいいのは姉さんのほうだよ
「瑞希くんは母さんに変わった育て方されたせいかな・・・なんか男の子っぽくないとこがあるね」
「・・・・僕は母さんの作品だよ」
「瑞希くん、ごめん」
「いい・・・」
普通がよかった
普通が・・・・・
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