雨がガラス窓を叩く
滴が落ちていく
母さんに抱き締められたまま、僕はふと目をさました
母さんは優しくてて、こんな事しないなら大好きなのに・・・・
「瑞希、眠れないの?」
「うん・・・」
「母さんが守ってあげる、大丈夫だよ」
「母さん・・・」
逃げる事はできたかもしれない
でも僕は逃げなかった
行為は吐き気がするけれど
やっぱり母さんのそばにいるのはなにか離れられないワケがあったのかも
それを僕は分かっていない
母さんは絵を書くのが好きでよく休日に山登りをしては山頂で絵を書いていた
「瑞希、絵って楽しいんだよ」
母さんは子供のように笑ってキャンバスに筆を落とす
線と線が繋がって
形をつくっていく
綺麗な綺麗な絵になって
母さんは嬉しそうに笑う
山の絵だ、見入ってしまう青々した木々に真っ白い雲、海みたいな空
「きれいだね」
「うん、母さんは綺麗な物が好きなのよ」
母さんは僕の頭を愛しそうに撫でる
「瑞希は綺麗な子」
「母さん、、」
「私が一生守ってあげる、瑞希・・・愛してるわ」
母さん・・・
どうして?
どうして僕と体を重ねたがるの?
母さんは苦しくないの?
実の子の性を受け止める事・・・おかしいとは思わないの?
母さんはいつもこう言う
「そんな事考えない、悩まない、あなたを愛しているから」
姉さんに膝枕をしてあげてテレビを見ている
もういい時間だ
寝ないとなぁ
「姉さん、そろそろ寝ないと」
「えへ、、そだね」
姉さんが起き上がって僕を抱き締める
「瑞希くん、一緒に寝ようか?」
「え?恥ずかしいなぁ、、」
「愛らしいやつめぇ、、」
ふと、聞きたくなった
姉さんは母さんを嫌いなのかなぁ
「姉さん」
「ん?」
「母さんの事きらい?」
「・・・・・好きだよ」
「意外・・・」
姉さんは僕の頭を抱えるようにして撫ではじめた
なんか恥ずかしい
「母さんの書く絵が好きだった・・・」
「僕も・・・」
「母さん、昔はプロの画家だったんだよ一時は天才と呼ばれてた」
「へぇ?知らなかった」
「でもね、ちょっと怖いとこもあったな」
「どんな?」
「思考や感覚が常識外れな時があったり」
「・・・それは僕も思ってた」
姉さんさりげなく僕のパジャマの中に手を入れて胸を触る
「いろんな意味で一途で我の強い人だった・・・群れから外れた奇人だよ」
「ねぇさん、、ちょっと、、、」
「天才ってさ、すぐれた才能が生まれつき備わってるわけじゃないよ?」
「あっ、、ちょ、、」
「狂気じみるほどに一途なんだよ」
一途・・か
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