そろそろ中間テストの時期
腹を決めて勉強しないとなぁ
「瑞希、カンニングさせて!」
「いいよー♪」
「いいのかよ!?」
こんな会話がおこるのもテスト間近だからこそ
テスト前は村田先生とのお昼も無しかなぁ
教室でお弁当箱を開くとクラスメイトがぽつぽつと集まってくる
なんでだろう、僕みたいなタイプっていじめられそうだけどなぁ
みんな優しいなぁ
「瑞希の弁当うまそうだな」
「食べる?」
「いいの!?」
これが目当てかなぁ?
ま、楽しいからいいや
授業が終わった
なんとなく屋上に来た
ぼーっと秋の風に当たる
母さん、貴方は僕を愛しているんだよね?そうだよね?
マザコンっぽいけど、そう言ってほしい
中学校に入学したばかりの頃は毎朝
朝おきてすぐとご飯を食べた後、玄関で
フェラされていた
「ん、、、かあさん、、遅刻しちゃうよ、、」
「大丈夫よ・・・車で送ってあげる」
「だめ、、、授業にも集中できなくなるっ、、、んっ!」
ドクドクと母さんの口の中に吐き出して
なんだかむず痒くなる心
放課後の校内は静まりかえっている
図書室に寄ってから帰ろうかな
放課後に図書室を利用するのは僕ぐらい
本を開いて読みふける
人の気配がして振り返った
「お、いた」
「村田せんせい?」
「ジュースのむ?」
缶ジュースをつまんでフリフリしている
二人でならんで読書をする
先生も読書するんだなぁ
「ジュースはおごり」
「ごちさうさまです」
「・・・・・なんかね」
「はい?」
「君は優しいふりをしてるけど人の困った顔が好きな小悪魔タイプでしょ?」
「・・・否定はしません」
「間違いないね、私と同類だ」
「・・・はいはい」
村田先生は外国の難しそうな本を読んでいる
なんだかすごく綺麗な横顔
「村田先生は結婚しないんですか?」
「うるせっ」
ほっぺたをつままれた
「私は誰にも縛られず好きに生きると決めたの、分かる?」
「わかりました・・いたた」
「ま、縛るのは好きだけどねん♪ふふっ」
「・・・いいご趣味ですね」
入学してすぐ、この先生と仲良くなった
きっかけは図書室
読書好き同士、話が合う
村田先生に憧れる生徒、教員はけっこういるみたい
「そろそろ帰宅準備しなさい」
「はーい・・」
「こら、本を閉じなさい・・・私は職員室によってから帰るね」
僕が本を閉じた頃には村田先生は図書室からいなくなっていた
僕もそろそろ帰ろうかな
図書室を出て鍵を閉めた
鍵は職員室に持ってかないとな
※元投稿はこちら >>