学校の授業も一段落
さてお昼ご飯の時間だ
僕はいつもお弁当を自分で作って持ってきている
大きな職員室の隣の休憩室に入る
「あ、来たね」
村田先生がちょいちょい手招きをしてくれる
彼女には色々と料理のコツなどを教わった
美味しいものをつくれば母さんも不機嫌にはならないし・・・いやらしい事されるのを避けるためでもあったけど
まぁ、なんだかんだで料理が好きになった
「おすわり」
「犬みたいに言わないでください」
「ほいほい、今日はどんなお弁当作ってきたの?」
「えっと・・・はい」
煮物とそぼろご飯だ
わりと自信作
村田先生は一口食べてふむふむと唸った
「よいよい、腕をあげたね、弟子よ」
「僕、いつのまに村田先生の弟子になったんですか」
「それは置いといて、この大根のそぼろ餡掛け・・もう少し出汁を効かせるといいね」
「はい、メモメモ」
コメントいただいた後は普通に食事
「引っ越ししたの?」
「はい、姉さんと二人で暮らす事になって」
「へぇ?親御さんは?」
「あ・・・・えと」
しまった、説明しにくい事を
「ま、いいけど・・・お姉さんいたんだね」
「はい、生き別れの姉さんが・・」
「村田せんせぇー!!」
学生たちがぞろぞろと入ってきて会話が途切れた
「瑞希、ずるいぞ!」
「俺も村田先生とお昼食べたい!」
「私もー!」
村田先生は鼻で笑って箸を置いた
「貴様らに私とお昼をご一緒する資格はない!」
「なんでー!?」
「だってかわいくないもん!瑞希くんは目の保養になるから!」
「ひどいー!!」
「じゃ、せめて自分でお弁当作ってきなさい、カアチャンのありがたみが分かるよ」
学生たちがぶーぶー言ってる
あぁ、僕は目の保養だったのですか、師匠
村田先生はすごくツンツンしてるけど優しい先生だ
生徒の相談には快くのってくれる
教室に帰るまでに友達にぶーぶー言われたがてきとーに聞き流した
メールだ(ちなみに携帯持ち込み禁止)
「あ、彩花さん」
なんだろう
・・・・今日の夕飯は炊き込みご飯食べたい(*^_ ’)・・・か
なんだかかわいらしい人だなぁ
帰宅前にスーパーに寄った
あぁ、そういえばここのスーパーのトイレで母さんにレイプされたっけ
あのときは中に出してしまって・・・
だめだ!忘れるって決めたのに!
「ふぅ、買い物買い物」
母さんとはたぶん
見えない鎖でつながっていて
たぶん切る事はできないとおもう
僕にそれを切る力はないのだから
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