朝、いなかったのは結愛が歩の家でドラマのDVDを借りに行っていたかららしい
俺も今日はのんびりしよう
結愛は俺の隣に座って借りてきたDVDを見ている
「なんか・・・ドラマとかって長く続くとマンネリするよね」
「ま、話がまとまらなくなってくるしグダグダになるしな・・・作者も未練たらしい、すぱっと終わらせられないものなのか」
俺は最近ドラマを見てないな
海外ドラマ、24とかCSIとかは面白かったな
どっか峠の走り屋の主人公を題材にしたドラマをつくってくれないか
イニシャルDはお腹いっぱ・・・
ピンポーン
誰か来たな
たぶん歩だろう
ドアホンをとった
「あがれ」
「・・・不用心だな」
「なんとなくお前だと思ったから」
「・・・・・お邪魔します」
歩、なんの用だろう
歩がなんかお菓子を持って遠慮もなく座った
「ここはお前の家じゃねぇ」
「結愛ちゃん、免許取得おめでとう」
無視された・・・
歩がポケットからキーを取り出した
「私からのプレゼントだよ」
「歩さん・・・ありがとうございますぅ」
結愛は嬉し泣きをしている
かぁわぃい・・・・
てか歩め、俺の車を横取りしたどころか車をプレゼントする役目まで・・・
・・・・元愛車が俺の目の前にいる
排気量は軽に戻してあるようだ
「女子力があがるチューニングを施したよ」
歩が満足気に腕を組む
なにが女子力だ
結愛は色々さわって熟れしそうにニコニコ笑う
「かわいいなぁ・・・まるっこい」
「結愛ちゃん、気に入った?」
「ん、お父さんのお下がりっての以外は」
「どうしようもないよね、ごめんね結愛ちゃん・・・・あ、いや、前オーナーは私だから私のお下がりだね」
「あ、なら不満はありません♪」
くっそみそに言われてんな俺・・・
いいもん、俺にはポルシェちゃんがいるもん
(。・ω・)あとで洗車せよぅ・・・
夕方、結愛のコペンと俺のポルシェを並べて洗車する
「こうやって見ると似てるね」
「ん、親子みたいだな・・実にいい」
「潰れたカエルの子?」
「つぶれてないっ」
サラサラと水をかけて汚れを落とす
道行く人が微笑えんで俺と結愛を見ている
仲のいい親子に見えるんだろうな
「おとーさんっ」
「ん?」
「恋人親子?かな?」
「え?なにが?」
「私たち♪」
「おぅ・・・・そうだな!」
ま・・・こうゆうのもいいんじゃないか
二人で生きていけるならそれで・・・
幸せだなぁ
洗車をしていた結愛が何か思いついたようにハッとした顔をした
「ねぇ?」
「ん?」
「峠を攻めたい♪」
「ぅへぇ?」
煩悩は尽きぬ
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