目にもとまらぬ早さで走るラジコンの群れ
俺の目はそれを必死で追いかける
それと同時に興奮で胸が熱くなる
「すげぇ・・」
「あそこの白い車は私が作ったんだ」
「まじ!?」
先頭から三番目を走る・・白いフォードRS2000の形をしたラジコンか
すごく早い・・がカーブにさしかかる前に車体の様子がおかしくなった
歩はそれを察知して拳を握りしめる
「いけっ!」
歩の願いもむなしくラジコンは壁に激突した
歩は悔しそうにうつむいた
「後でプレイヤーに謝んなきゃ・・」
「歩・・」
歩はポケットに手を入れてから棒つきのキャンディをとりだした
「ん、あげる!」
「うん、ありがと・・」
歩はちょっとむくれてキャンディをなめだした
(。・ω・。)舌がエロい・・
思春期男子なんてこんなもんだよ!
「あ!これもってて!」
歩は俺の口になめててた棒つきキャンディをつっこんだ
小走り走って行った・・さっき衝突したラジコンを持った高校生くらいの男の子の前に立って頭を下げて謝っている
つか・・俺・・間接キッスしてね?
歩は壁によりかかってため息をついた
胸ポケットからサイフをとりだして俺を見た
「おごるよ、なにがいい?」
「ん?じゃあ十六茶」
「お茶好きなの?」
「お茶というかガッキーが好きだ」
「あぁ、CMで・・じゃ、私も」
歩もお茶を選んだ
(。・ω・。)おごる甲斐性なくてサーセン
今月のこづかいはCDにつかっちまった
「あのさ、今日は・・なんで俺をここに?」
歩は帽子のつばをなおして俺を見つめた
きれいな顔にドキッとしてしまう
何を言っておるか!このヘタレガキ!狙った女を前にしておじけずくな!獣になれっ!
俺も負けずにジッと見る
歩はつばで目をかくした
なんだよ・・
「私と組まない?」
(。・ω・。)性的な意味で?
「んと?」
歩は俺を指差しずばっと言った
「私がチューンしたラジコンを君が運転してほしいって事!」
「お・・」
「嫌?」
「面白そう!やる!」
歩はニッコリ笑って喜んだ
(。・ω・。)なんかこっちまで嬉しくなるやん
「組むからには報酬くれよな!」
「ん?あげたじゃん」
「お茶だけかよー?」
「あ、飴・・あげた」
「飴か・・いや、冗談だって」
歩はそっぽを向いてしまった
ちょっと顔が赤い
俺は手を差し出した
「よろしくな、相棒!」
歩は俺の手をしっかり握った
「よろしく!」
また歩と目が合った
二人とも反射的に目をそらした
しかし・・ラジコン操れるか心配ッス
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