トロフィーを眺めてニヤニヤする俺
金ぴかでいい気分だ
優勝したのだ
やっちまったのだ
新聞にものった
(。・ω・。)俺すげぇ!
いや、歩のお陰か
今日、歩を見送るために駅に行く
夜の電車で九州のほうに行くらしい
「母さん、歩を・・見送ってくるよ」
「ん、ちょい待ち」
「ん?」
母さんはポケットから二つのミサンガを取り出した
「これ、歩ちゃんにあげて」
「もう一つは俺の?」
母さんはにっこり笑ってうなずいた
「ね?亮太くん、母さんの下の名前・・なんて書くかわかる?」
「え?ゆ・・・め?結ぶに愛で・・結愛、いい名前だよね」
「そ、亮太くんと歩ちゃんの愛を結ぶために・・・」
母さんは俺の腕にミサンガをつけた
「丈夫に作ったから、切れないよ!」
「・・・うん!」
「亮太!男ならいっぱつ決めちゃいなさい!」
「はいっ!」
歩は駅の前で待っていた
白いワンピースを着ていた
「あ、亮太・・」
「ち、ちょっと来い!」
「えっ!?」
歩の手を引っ張る
なんかもう理性が働かない
ロマンチックな場所は近くにないかな
あ、高台の公園・・・
あそこなら街が見渡せる
歩の手を引っ張って高台の公園まで来た
歩は俺をジッと見ている
「手、出して」
「ん?」
歩の腕にミサンガをつけた、歩は興味深そうにミサンガを見ている
「俺はお前が好きだ!」
言った・・心をこめて
日が沈んで夜景がきれいだ
ロマンチックかな?
歩は涙を流して微笑んだ
「私も・・・君が好き」
「歩、俺・・・お前の事忘れない」
「ドラマみたい・・・へへっ、なんだか照れ臭いね・・・私も君を忘れない」
歩の肩をつかんだ
俺は唇を・・・・
「ダメ」
「は?」
「さよならは言わない・・・また会えた時にね?」
「お、おぅ・・・」
ちょっと決まらなかったや
でも・・・この思い出は宝物
ずっとずっと忘れない
歩を駅のホームで見送った最後の会話は・・・
また会おう!
と言えた
二人で笑って離れられた
寂しいけれどまた会える
そんな気がした
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