隆司の二本の指がゆっくり抜かれた。
・・あ!・・
抜かれる瞬間、明美の身体がピクピクしていた。
天上を呆然と見上げてると、換気扇が目に入った声を出すまいと思っていても反応してしまった身体が、我慢させてくれなかったからだ。
外に漏れてたに違いない…あんな声が…やだ…聞かれてたらどうしよ
換気扇の吹き出し口は、供用通路側の壁に出ている。
一気に余韻が冷めてしまった。
立ち上がり、シャワーを済ませて浴室から出て行った。
後から隆司が出てきて…
・・どうしたの?急に・・
・・何でもないよ、冷たい何か飲む?
冷蔵庫を開けてアイスコーヒーを手にした。
・・もし換気扇が見えてなかったら隆司と一つになってしまったかも知れない・・
心の内で呟いていた。
・・きっと神様が教えてくれたのね・・これ以上してはいけませんって・・
コーヒーをテーブルに置いた明美は…自室に入り、深い眠りについた。
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