全部見終わったが決めらんない
「三井さん、これ全部新車?」
「はい、そうでございます、保証もしっかりと・・お母様のご友人たちが残らず買い取るともうしていますので金銭面はご心配なさらず」
「あばば・・」
どうせよ・・
一台・・目が合った気がした
近寄って触る
ポルシェ 911
「それなら維持できるな」
歩が俺の肩を叩く
「まじか・・じゃ、これにしまふ」
「いいのかよ?」
「コペンにちょっと似てるしな」
「ん・・そうか?」
「うん・・」
決めた・・
出世しなきゃなぁ・・
ぐったり疲れた
すこし休む
中庭の見える椅子に座った
一代でここまで稼ぐのは容易ではない
お袋には一生敵わないだろうな
「おとーさん」
「ん?なんだ結愛・・」
結愛が後ろから抱きついてきた
(。・ω・。)いやされるわぁ・・
「お腹空いたね」
「結愛を食べちゃいたい気分」
「ん・・」
イチャイチャしたいができんな
人目もあるし
「結愛、大学受験は来年だっけか?」
「うん・・」
「一人で・・大丈夫か?」
「・・わかんない」
結愛の頭をなでなでする
不安だろうな、一人暮らしは
本音を言えば行かせたくない
だが・・それは言ってはダメだ
「がんばるね・・」
「おぅ」
愛しい人とは寄り添って生きるのが正解だと思っていた
だが遺書を読んでなにか変わった気がする・・
それから・・しばらくして
お袋に言われたとおり家を建てた
結愛の大学受験ももうすぐだ
今日は引っ越しだ
愛の巣から・・
ここでもたくさんの思い出ができたな
お隣さんの美樹にも挨拶はすませた
美樹は少し悲しそうな顔をした
「さ、行くか」
「うん♪」
結愛と愛し合った場所・・
さようなら・・
「お父さん、新築のにおいっていいね」
「んはぁ、つかれた」
「あは、荷物は明日片付けよ?」
「おうよ、まず近所に挨拶しゅるぞ」
「はーい♪」
(*´∀`*)結愛はしゃぐなぁ、かわゆぃ
お隣さんのインターホンを押す
「はい」
出てきたのは見知った女
俺の顔を見て驚いている
「りょ?亮太!?」
「歩、隣を狙って来てやったぞ」
「お、おお、おま・・」
「結愛、たまに遊びに行かせる・・寂しくないだろ?」
歩は結愛を見た
すこし微笑んだ
「お、おぅ・・いつでも来ていいよ」
結愛とはもうすぐ離れなきゃいけない
それまでは新しい家で楽しく暮らす
結愛が卒業して帰ってくる家でもある、俺と結愛の帰る家
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