ようやく落ち着いた
泣きすぎて目が真っ赤・・あのくそばばぁ・・くそばばぁ
「おとうさん・・」
「結愛、男の涙は滅多に見れないからよく見とけ」
「頻繁に見てます」
「うぃ・・」
歩は黙って座っている
お茶菓子のクッキーをひとつつまんで食べた
「亮太、これうまい」
「そうかよ、好きなだけ食え」
「お前も・・食え」
歩が俺の口にクッキーをおしつけた
かじったけど味がしないな
「お坊っちゃま、よろしいですか?」
「ん・・はい・・あ、あの・・亮太でいいです」
「・・承知しました、亮太様」
(。・ω・。)やっぱむずがゆい
三井に案内されるまま家の裏に案内された
デカイ倉庫がある
お袋はこの倉庫で商売を始めて成功させていった
今は物置か
三井がまた封筒を取り出した
「もう一枚、遺書がございます」
「ん・・はい」
開けて読んでみた
亮太へ
お前の趣味は把握してない・・が、車が好きなのは間違い無いらしいな
好きな車を一台選べ
男ならいい車に乗れ、それがお前への遺産だ
お前の身の丈に合う車ではないが
維持費は5年分は用意してある、その間にもっと出世しろ
あと一つ、もう一度家を買え
結愛のために
三井が倉庫のガレージを開けた
ずらっと並んだ、高級車
フェラーリ、マクラーレン、ポルシェ、ブガッティ、ランボルギーニ、ベントレー・・なんだこりゃ
夢じゃねぇよな・・
「一台、お好きな物を・・」
歩は顔がひきつっている
「はは・・すげぇ光景」
結愛はポカーンとしている
車の事しらないからな
「本当に・・一台?」
「はい、残りはお母様のご友人が買い取るようです」
(。・ω・。)こ・・
こんなん選べるわけねぇし!
「あ、あゆむ・・どうしよ」
「ビビるなよ・・って言うのは無理だよな」
「あばば・・こんなん決めらんねぇ!」
とんだ遺産だな
しっかし・・お袋
俺のためにこんな事してくれるなんて
じっくり眺める
雑誌でしか見たこと無いような車を俺は眺めている
とんでもない数・・
「結愛、どれがいい?」
「私・・?わかんない、これは?キモかわいいよ」
結愛はブガッティのベイロンを指差す
(。・ω・。)こんな車乗れねぇ!そんなの維持するほど出世できねぇ!
と心の中で叫ぶ
「キモかわいいってのはクマもんかふなっしーに言いなさい」
「くまもんはかわいいよ」
しらんがな・・もうしらんがな
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