店番つっても客は来ない
かつての仲間たちは結婚を期に車の趣味をやめていった
元気にしてるかなぁ
店の外に出た
店の前には展示用車が何台か置いてある
カスタムした車だ
なんでこんなもん置いとくんだろうか
「ん?」
車の下から子猫が俺を見ている
(*´∀`*)きゃわゆー
俺は猫大好きだ
屈んで頭をなでなでしてやる
「お前、お母さんは? 」
子猫は俺にすり寄る
ひとりぼっちなのかな?
「お前も昔の俺とおんなじだな・・」
子猫の目は右と左で違う色をしている
珍しいな・・
むぎゅっと背中に重みを感じた
「ボク?なにしてるのかなー?」
歩が俺の背中に抱きついてにまにましてる
「んだよ?」
「遠くから眺めてたけどお前かわいーな 、猫と喋ってるとか・・」
「・・なんかひとりぼっちな感じな所が昔の俺に似てたから・・つい話しかけちまった・・てかかわいくねぇし!」
歩は微笑みながら俺の頭をなでなでした
「かわいいよ、大好き」
「っ・・・ほら、もう夕方だ、店閉めろよ」
「顔赤い・・」
「うがー!」
(。・ω・。)歩にからかわれるなんて俺も落ちたもんだ!!
シャッター閉めるのを手伝った
もう暗いな
一日って早く終わるなぁ
「亮太、請求書見た?」
「ヤギに食われたから見てない」
「・・・どこにヤギがいんだよ、こんどちゃんとした請求書書くから」
「五割増しは勘弁な」
「見たんじゃねぇかよ」
とりあえず帰宅
結愛はまだ帰ってないようだ
「まぁ、あがれや」
「おう・・」
「ん?」
歩がなんか持っている
「なんだその箱」
「ひみつ・・」
「ふーん・・」
なんかニヤニヤしてる
なんだよ・・
部屋の明かりをつけた
「お父さん!誕生日おめでとう!」
明かりをつけたら部屋が綺麗に飾りつけられていた
結愛が俺に抱きつく
三バカトリオ、お隣さんの美樹、海斗もいる
「な、なんだ・・?」
「え?忘れてたの?今日お父さんの誕生日だよ?」
「あ・・」
長らく忘れていた
そうだった・・5月25日・・今日、俺の誕生日・・
みんなが笑って紙吹雪を散らす
「お・・まえら・・」
「亮太、おめでとう!」
「歩・・」
「ついにアラフォーだな」
「よろこばしくない」
そこでようやく気づいた
・・だからお袋は昨日来たのか
でも・・義務だから来たんだよな
てか・・ただの偶然だ、きっと
「部長!おめでとござます!お酒いただきます!」
「亮太くん、おめでとう!」(。・ω・)泣けるぜ
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