(。・ω・。)出勤すんぞっ!!
結愛は寝てるし静かに部屋を出た
吐く息は白くなって消えていく
冬・・だな
「亮太くん?」
「あ、美樹・・おはよ」
「おはよっ」
美樹は俺のすぐ隣に並んだ
階段を降りて駐車場に向かう
「亮太くん・・」
「ん?」
「この前・・嘘ついた」
「嘘?」
美樹はもじもじしながら俺の袖を握った
「再婚するって・・嘘・・」
「な、なんでそんな嘘を?」
「あの・・その」
美樹は俺をじっと見つめる
すこし心がざわめく
あの日と同じ・・
愛しくなる気持ち・・
「おとうさん」
びっくりした
結愛が弁当箱を持って後ろに立っていた
「忘れ物・・」
「あ、悪い・・結愛、ありがとな?」
「・・・」
結愛の頭を撫でようとしたら避けられた
結愛は黙って部屋に戻って行った
・・・怒ったか?
美樹はすこし微笑んだ
「いい娘さんだね・・」
「ああ、俺の宝物だ」
「・・・ねぇ、亮太くん」
「ん?」
「今日・・夜どこかで食事しない?」
「いや・・」
断ろうとした・・だが・・ダメだ
美樹と付き合うようになってからいつも二人で夕食を食べていた
俺が料理をするきっかけになったのはそれだった
いつも・・近所の公園で
二人で・・・
「お、おぅ・・いい店知ってるんだ・・」
「じ、じゃあ・・後でメールしてね?」
「うん・・じゃあな」
「うんっ」
車に乗った
気持ちが高ぶる
美樹となんで別れたんだっけ
思い出せないや・・
仕事中・・・
なんだか集中できない
美樹に今日の待ち合わせの場所をメールした
結愛にも電話しなきゃな
「結愛、今日の夜すこし用事があって遅くなる」
「・・・あっそ」
「先に寝ててな」
「・・・」
電話が切れた・・
結愛・・怒ってるな
困ったな・・・
仕事が終わり、待ち合わせの場所に向かった
美樹は俺に気づくと手をふって微笑んだ
「悪い、待ったか?」
「ううん、だいじょぶ」
「行こっか?鍋が美味いんだ」
「そっか、楽しみ」
二人で店に入った
こ洒落た居酒屋だ
ねぎま鍋がうまい
たまに一人で来る事がある
美樹は席に座ると俺を見つめた
俺も見つめ返す
「なんか・・懐かしい」
「だな・・懐かしい」
「くすっ、亮太くん・・変わんない」
「そっかな?ははっ」
楽しく食事をしながら互いの近状を話した
一人息子の海斗君は来年から小学校に入学するらしい
片親だと大変だろうな
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