由紀子は倒れこむようにベッドに横になると、眠ってしまった。和宏はゆっくりと由紀子の服を脱がせていった。父に似て大柄な和宏にとってどちらかと言えば華奢な体つきの由紀子を抱きかかえるようにし、服を脱がせることは、苦にならなかった。
由紀子は完全に寝ていたわけではなかった、息子の和宏が服を脱がせやすいように体を動かしていた。息子に服を脱がされる毎に、何か今まで縛られていたものから解放されていくような不思議な浮遊感の中にいた。
由紀子の身にまとっているもの全てを取り去った和宏は、自分も同じように生まれたままの姿となり、母の体の上に覆いかぶさった。母の裸体は神々しかった、24年前に自分を育ててくれた乳房をゆっくりと舐めわ回した。母の体全体を丹念に確認するように愛撫し、そして自分の生まれた場所へとゆっくりゆっくり進んでいった。
和宏がそこに顔を埋め舐め始めると、由紀子は大きな歓びの声を上げた。
「マーちゃん・・・」
由紀子が父親の名前を呼んでいるのが、この許されざる禁断の関係を正当化する声のように聞こえた。母親を抱いているのではない、今夜だけ父に代わり抱いているのだと。
張りつめたものを母の中に埋め込むように押し入れると、歓喜に包まれた。そうずっと心の中で密かに願い続けたことが、今現実となりしびれるような快感をもたらした。
由紀子にとっては、10年ぶりの歓びだった。子供を育て、生きていくために、そして亡くなった夫への愛の為に封印していた歓び。大きな体に指し抜かれる感覚は、夫とのセックスと同じ感覚だった、しかしそれが夫ではなく実の息子だということは心の奥で理解していた。でも、この夜だけの一夜限りの夢として、身をまかせたかった。
二人で何度頂上に登りつめたか分からないほど、激しい睦みあい倒れるようにして眠りについた。
和宏が朝起きると既に由紀子は身なりを整えていた。
「シャワー浴びてらっしゃい。どこかで朝ご飯を食べましょう」
由紀子は、和宏に昨夜の出来事は全て”一夜限りの夢”だと態度で示していた。
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