田中の話しは、続く。母親が寝とられる分野のエロ話は、恭平の専門だ。官能作家高木由美子への報告もあるのだろう。聞く態度は真剣そのものだ。
私はというと、この1か月の母の行動について、頭の中で時系列的に、田中の話してることと果たして整合性があるのか?検証していた。
「友枝さんと俺は、疲れ休めの散歩と称して手を繋ぎながらドンドン山の中を歩いていた。そしたら、小さな黒い池にたどり着いた。。
あっそうだ、健一は、地元だから知ってるだろ?池の近くに、樹齢何百年の一本の大木があるよね。あそこ!少し、気味が悪いところ。」田中が、眉をひそめて見せた。
確かに、私もその場所は知っている。頷いてみせた。
小さい頃、友達と連れ立って、何回か遊んだ記憶がある。地元では、池の中に妖怪めいた化け物が棲んでいると言い伝えがあった。だから、一人で来ることはなかったのだが。。岸辺にはいつも壊れかけたボートが置いてあり、その辺の棒で漕いで、向こう岸に行ったりしていた。。。母に、その話しをすると、あんな所に行ったら駄目!と強く叱られた記憶がある位だから。母も、その場所は知っていた筈なのに。何で、田中と行ったんだろう?と不思議に思った。
「ここから先は、息子の健一にはショックな部分もあるし、他の二人にも刺激が強すぎるけど。いいかな?」
「かまわない。続けて。」とあくまでも、平静を装おう私。母とは、セーラー服まで着せてセックスしてるし、アナルから産道まで舐め尽くしている。少々のことでは驚かない自信があったからだ。「出来るだけ詳細に、友枝さんの様子を頼む。」と興奮して吉川。
「周りは暗くなってたんだけど、その大木の下だけは不思議と明かりがさしていて、不気味というよりロマンチックな気配が漂っていた。二人が座ったり、抱きあったりするスペースがあったんで。。。俺が、ここで休みましょうか?木の下に、友枝さんを誘って向かい合った。。。田中君の下の名前は、隆弘さんだったかしら?友枝さんが、眼鏡の奥の優しい目をしばたかせた。。
隆弘さんって呼んでも良いかしら?俺は、勿論です。と答えると。友枝さんが、わあぁ嬉しい!私のことは友枝って言ってくださいって。恥ずかしそうに顔を赤らめてうつ向いた。完全に恋する高校生みたいで。その様子が可愛過ぎて。俺は、たまらず友枝さんをこれ以上ないくらい抱き締めた。。。」
田中の話しは、この場に及んで、エロ話しというよりはプラトニックな様相を呈して来た。
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