翌日、家具を買いに行った
まずベットだ
ベットは重要だ
「なるべく軋むやつがいいな」
「はぁ?」
「いや・・なんでそんな顔する?」
結愛は首をかしげている
「どういう趣味よ・・軋むほうがいいなんて」
「だってあれする時興奮するだろ」
「あれ・・・」
結愛はあれが何か分かって俺をジト目でにらむ
「お父さんの頭の中・・脳内メーカーで見たらエロばっかりなんでしょうね」
「あいあい、さーせん」
「でもさ・・親子だよ」
「ん?なんだ今さら」
「いや、隣の部屋の人に怪しまれるよ・・」
「・・・よし、少し軋むやつにしよう」
「・・・バカ」
「何かお探しですか?」
店員さんが話しかけてきてビクッとした
家具は後程運んでもらう事にした
家電はもう買ったから・・もう買う物は無いな
「さて、帰るか」
「うんっ・・・いよいよ二人暮らしだね」
「あぁ・・不安か?」
「ううん、不安なんてないよ・・ね、夕飯はなんかおしゃれにしよ?」
「おしゃれな夕飯てなんだ?」
「な、なんでもいいからおしゃれにしよ!」
何がしたいのやら
明日から仕事だし夕飯はのんびりうまいものでも食うかな
夕方には家具が来た
生活道具はすべて揃った
結愛がテーブルに惣菜を並べている
盛り付けを綺麗にしてある
おしゃれってそういう意味か
「さ、食べよ!」
「おう、食うか!」
シャンパングラスにジンジャエールとな・・
「しばらく節制しなきゃね」
「節制するもなにもシャンパンなんぞ飲んだ事ないぞ」
「はい、かんぱーい♪」
チンッ
乾杯してからぐいっと飲んだ
甘いな・・
「お父さん、これ・・」
「ん?」
古いおもちゃの指輪だ
一応金属製だが・・
「どした、これ?」
「覚えてないかな・・昔、これ使ってお父さんと婚約ごっこした事」
「・・ああ!覚えてるよ!」
思い出した・・懐かしいな・・あの頃は幸せいっぱいだった
「お父さん、私・・この指輪を一生はずさない」
結愛は自分の指にも指輪をはめた
ペアリングか・・
プラスチック製の宝石は若干黄ばんでいる
「結愛・・」
「お父さんが死んでも・・はずさないよ」
「ずっと一緒にいてくれる?」
「うん・・私を信じて」
「結愛・・」
結愛は頬を赤らめた
「ね、今日買ったベット・・軋むか心配だから・・試してみようか?」
「お、おう・・軋んだら返品しなきゃな」
「今から汗で汚しちゃうから返品できないよ」
興奮してきた・・
結愛は俺の手を握ってきた・・
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