妻の通帳に俺の口座の預金を移した
4000万円くらい必要らしい
花屋の経営がうまくいけばまた貯金も増えるだろう
妻と仲直りできて嬉しかった・・本当に
老後は妻と二人で花屋か・・・いいかもしれないな
そんな老後も
そう思いながら日々を過ごしていた
ある日・・
妻に居間に呼ばれた
話があると・・
「なんだ?開店資金が足りないとか?」
「離婚してください」
「・・・え?」
「あなたとはもうやっていけません」
頭の思考が停止する
なんなんだ・・・これは夢か?
「由利子・・なにを・・」
「この家の権利は私が持ってるのよね?」
「ど、どういう事だ?」
「お金を払ったのはあなただけどこの土地と家の権利は私の物よね?」
家の権利は妻名義にしてあった・・
もし俺が死んでしまった時に面倒をかけたくないからと・・専業主婦の妻が家を守ると・・
妻名義にした・・
「出ていって」
妻の目はまたごみを見るような目をしていた
「私は花屋を開いて新しい人と暮らすの」
「待てよ・・話がわからない・・なんなんだよ」
「不満があるなら裁判で決めましょう」
・・・・目の前が真っ暗になった
「あなたと顔を会わせたくないからあなたが新居を見つけるまで私はホテルで暮らすわ・・お金はたっぷりあるからね・・」
妻は俺の横を通って大きなバックを持って家から出ていった
言葉が出ない
もうなにがなんだか分からない
「お父さん・・」
結愛の声・・
「お父さんはやっぱりバカだよ」
「俺は・・」
「お母さんは昔っから準備してたんだよ、この日のために」
「知ってたのか?」
「なんとなく予想はついてた・・いつも言ってたもん・・こんな家族いらないって」
「どうして言ってくれなかったんだ!どうして!」
娘に掴みかかる
「これでやっと自由だよ・・夫婦なんて薄っぺらい紙一枚で繋がっただけの関係じゃん」
「俺は・・もう生きていたくない」
「お父さんっ!」
娘は・・結愛は俺の顔を優しく両手で包んだ
「私と一緒にいよ?ずっと・・ずっと一緒に」
「お前も裏切るんだろ・・女なんて・・もう・・」
「私がお父さんを裏切ってどんなメリットがあるの?処女もファーストキスもお父さんにあげた・・お父さんが好きじゃなきゃ近親相姦なんてできないよ」
「結愛・・」
「二人で・・アパートで暮らそう・・」
「結愛・・」
「もうあんなクズ女にくれてやろう・・こんな家」
一晩中娘に抱き締められながら泣いた・・・
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