俺は平日に休みになる事が多い
決まってその日は妻が出掛ける
会話したくてもできない
俺を避けるようになったのはいつからだろうか
家の中にいても退屈だし一人で出掛けるか・・
久しぶりにゴルフでもするか
それとも映画でも見るか・・・
平日の12時から何をしようか・・
ピリリッ
着信音だ
誰だろうか・・妻だ
いきなりでびっくりした
「もしもし?」
「もしもし、あなた?」
「えと・・どした?」
「久しぶりに・・デートしない?」
なんなんだろう・・
こんな急に・・
「あ、あぁ、分かった・・今どこにいる?迎えに行くよ」
「えっとね、柳町大橋まで迎えに来て」
「お、おう・・分かった」
「じゃあね」
電話を切った
ドキドキしてきた
嬉しい・・妻と久しぶりにデートできる
すぐに着替えて車を走らせた
妻は浮気してる・・そんな事どうでもいい
ただ久しぶりに話せるかと思うと胸が高鳴る
おかしな話だ・・同じ屋根の下にいるのに
妻は俺の車に気づいて手を振った
「おまたせ、乗りなよ」
「うん・・」
妻は車に乗った
相変わらず綺麗だ
さすがに歳をとったが・・38歳には見えない
妻とは同い年だった
大学のサークルで知り合った
「由利子、どこ行きたい?」
「んー・・昔のデートコース・・覚えてる?」
「あぁ、忘れるわけないだろ」
「クスッ、そっか・・じゃあそこに行こ」
妻が笑った
嬉しくて泣きそうになる
昔っからデートコースは決まってた
街をブラブラして喫茶店に入って・・その後カラオケに行って・・
「亮太・・」
「ん?」
「今までごめんね」
「・・・平気だよ、俺の気持ちは変わらないから」
「ごめんね・・私、なんだかイライラしちゃてて・・結愛にばっかり構ってるから嫉妬しちゃって」
俺はやはり妻が好きだ
もう一度信じたい
愛したい・・・
「そうか・・俺が悪かったんだな」
「ち、違うよ・・私が子供だっただけだよ」
「結愛を叩いたりしてたのか?」
「う・・グスッ」
「お、おぃ・・」
「私、最低よね・・ほんとに」
「もうしないなら結愛も許してくれるさ」
「ほんとにごめんね・・結愛にも謝らなきゃ」
妻は寂しかったんだ
俺が悪かったんだな
「由利子・・もう一度結婚してくれ」
「えっ?」
「二度目のプロポーズ・・ってやつか?」
「あは・・うん、あなたとなら・・もう一度」
よかった・・これから家庭を直そう
普通の家庭に・・
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