仕事はある程度終えた
一息つこうかな
「結愛、コーヒー入れてくれる?」
「あ、うんっ」
結愛が台所に向かった
俺はテレビをつけた
もう夜だし何か面白いテレビやってるだろ
「お、心霊特番だ」
夏だなぁ・・・幽霊スキーな俺は昔空手部部長兼幽霊研究部だった
「お父さんコーヒーできたよ」
「おぅ、ありがと」
結愛は隣に座った
「・・・・」
「おー!マジもんの心霊写真じゃん!」
ぴっ
テレビ画面がニュース番組になる
結愛がリモコンを握りしめている
「怖いんですね、わかります」
「ち、ちがう!怖くなんかない!勘違いしないで!天気予報見たかっただけ!」
結愛からリモコンを奪い取り心霊番組に戻した
結愛は俺にぴったりとくっつく
「幽霊なんて比科学的な物を信じてるの?」
「信じてるよ」
「・・ふんっ」
心霊動画だ
おお、これはなかなかな怖いな
作り物とそうでない物がまじっている
「ね、ねぇ ・・お父さん、仕事終わったんでしょ?エッチしようよ」
「今テレビ見たい」
正確には心霊番組にびくびくしている結愛が見たい
「い、いいじゃん、しよ?」
「いいよ、向こうの部屋に幽霊いるし興奮できない」
「ひっ!?」
結愛が俺に抱きついてきた
涙目で俺にしがみつく
「う、嘘・・」
「嘘だよ」
「・・・ばかぁ!」
「痛い痛い!乳首もげる!」
俺は幽霊なんて見えない
オカルト好きなだけのオッサンだ
「おー・・怖い怖い」
「・・・」
心霊番組が終わった
「俺、風呂入ってくるよ」
「ダメ・・」
結愛が袖をにぎる
狙ってた反応がきた・・
「一人が怖いのか?」
「ち、ちがうの・・・その・・」
「お父さん、お風呂入りたいから離して」
「ん・・」
結愛がゆっくりと手を離した
うしうし・・次はどんな反応するかな
「お父さん、私もっかい一緒にお風呂入る」
「んー?なんで?」
「う・・」
「今日は疲れたからお風呂でやらしい事するつもりはないぞ?」
「もうっ・・ばかっ!」
結愛が抱きついてきた
涙目で俺を見上げる
「おばけ怖い・・一人にしないでよ」
あぁ・・天国が見えるよ
「分かったよ、今日は風呂入らずに寝るよ」
「一緒に寝よ?」
「あいあい、いいよ」
「う・・」
結愛がくっついたまま寝室に向かう
「結愛、お前は俺の天使だよ」
「うっさいバカ・・怖いって言わせやがって」
「言わせて悪いか?」
「悪い・・明日、めっちゃめちゃにいじめてやる」
ああ、もういつの間にか俺ドMになってる・・・
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