だが、親父の表情に、一瞬「???」という感じがあった。やはり、セーラー服を着た老け顔に、違和感があったのかも知れない。それ以上は何も言わず、立ち去ってくれたので、事なきをえた。「ああ、怖かったぁ。。」母が、安堵して胸を撫で下ろした。「さあ、ほっとしたついでに、お茶でも飲もうか?」と私。以前から知っている照明が暗めの喫茶店に、入ると。一番奥の席に座った。近くには、OL風が二人だけだ。二人とも話に夢中で、こちらを見る気配すらない。「母さんどう?」と私。「どうって、この格好でしょ。。すっかり慣れたみたい。じろじろ見る人もいないし。楽しいかも。」上目遣いで、見つめる母の瞳が可愛い。眼鏡を外すと、どちらかというと美人顔かもしれない。「僕が聞いてるのは、そうじゃなくて、母さんが興奮してるかってこと。」「健ちゃんったら、いやだぁ。。凄く凄くよ。もうダメって感じかも。」母の声が、うわずっている。体もをくねくねさせながら落ち着かない様子だ。あそこが、濡れ過ぎで、じっとしてられないのだろう。。
「じゃあ、この近くに、旅行代理店とか保険代理店が入ってるビルがあるんだけど。今の時間帯もビルが開いてるから、行ってみようか。」母に、ぐっと顔を近づけた。「えっ!ビルに何しに行くの?」「そのビルの6階は、テナントがいなくて。誰も人がいないから、そこで友枝を愛してあげる。」隣にいた、OL風が二人ともアレッという顔で、こちらを見た。さすがに、若い社会人が、老けた女子高生を口説いている様子に、ただならぬ気配を感じたみたいだ。
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