「実は、俺。久美さんと付き合いたいと思ってるんだ。間に、入ってくれないか?」と吉川。「う~ん。久美さんとねぇ。でも、何で俺が?」と。とぼけた。「お前、久美さんとは、直樹や恵美ちゃんぐるみで、親しそうだし。」吉川は、かなり本気だ。
「確かに、そうだけど。旦那がいるし、直樹のママだし、年は離れてるし。無理かもよ。」と突き放してみた。動じず、「お前が、最初の一回目だけセッティングしてくれれば。落とす自信はある!」あくまでも強気な吉川だ。
久美さんを一人占めにするか?吉川とシェアするか?全ては、久美さん次第だが、吉川は、昔から女には持てる。内気な私と違って、複数の女性と付き合っていた。そんなこともあって、更に、否定的に。「久美さん結構、お店と同人誌の執筆で忙しいし。旦那が、単身赴任から帰って来るし。。。」
「でも早いうちに、久美さんに打診してみる。」と私。吉川の熱意に、約束してしまった。「頼む!飲みに行こう三人で。最初のきっかけさえ、あれば何とかして見せる。」と、吉川。
さて直樹は、いよいよシンガポールに赴任するため成田から旅立つらしい。直樹からの連絡で知った。久美さんと恵美ちゃんが、見送りに来てくれるとも、言ってた。ということは、留守だ。暫くは、連絡が取れない。その旨、吉川にも伝えて、待ってもらうことにした。
母恋しくなってた矢先、週末の夜遅く、実家から一時間半かけて母がやって来た。こないだ、電話セックスしてから時間が大分たってしまった。裏腹に、母とは、久しぶりに教育談義で盛り上がってしまった。母は、ゆとり教育に昔から反対の立場だ。いずれ、中国や韓国に追い抜かれる。が母の持論だった。「ほら、母さんの言った通りでしょ。そうなったじゃないの。教育は、もともと詰め込まなきゃだめなの。基本よ!小さい時から。落ちて行く人は、しょうがないの。」眼鏡母は、田中がいうように中々知性的だ。
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