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近親相姦 官能小説

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11
投稿者:コウジ
翌朝の十時過ぎ、僕がいたのは義母の寝室の布団の中でした。
 由美は早朝からバレーの練習試合の付き添いで出かけ、義母も町内会の配り
物があるとかで、九時過ぎに外出してました。
 前夜、由美が帰宅する前に、僕のほうから義母には、室の布団は畳まずに敷
いておくようにいってあったのです。
 九時前にパジャマ姿のまま、寝ぼけ眼でダイニングに降りると、義母が忙し
なげに僕の朝食の用意をしてくれてました。
 「食べたらお皿だけ流し台に置いてね。…お布団は敷いてあるから」
 僕がトーストを頬張っている時に、義母は慌てて出かけていきました。
 コーヒーを飲み終えて義母の寝室に入ると、暖房が緩く効いていて、中央に
義母が朝まで寝ていたはずの布団が整然と敷かれていました。
 中に潜り込むと、義母の残り香が鼻腔をつき、もうそれだけで僕の下半身は
微妙に疼きかけてきていました。
 義母の帰宅は昼前くらいになるとのことでした。
 頭の上あたりにある机に目をやったところで、ふと僕はあることを思いつい
て、布団から身を起こしました。
 机の引き出しに手をかけ、義母の日記の青い大学ノートを数冊取り出しまし
た。
 最初に見開いたのは直近の日記で、一昨日の金曜日に書かれたものでした。
 
 …このところずっと熟睡できない日が続いている。
 体調的にどこか不具合でもと思うのだが、これといって体感的に思い当たる
こともない。
 歳を重ねると一般的に睡眠時間は短くなるというのは、あながち嘘でもなさ
そうだ。
 昼過ぎに町内会長から電話が入る。
 用件は日曜日の配布資料(ゴミ収集日変更等)の内容の確認ということだっ
たが、わざわざ私に連絡をくれるようなことでもないのに、と思いながら話を
聞く。
 案の定、配布資料の件は早く済んだのだが、そこからが個人的な内容になり、
また一度改めてゆっくりと会える時間を作ってほしいと懇願を繰り返される。
 何度いわれてもその気持ちはないのでと固辞し続けていると、彼が急に声を
潜めるようにして、
 「中学教師をされてるあなたの娘さんの件で、少しお話したいこともあるの
で…」
 と唐突に切り出してきた。
 思いも寄らない町内会長言葉に、一瞬、私の気持ちは動揺し動いたが、中学
教師の娘と彼の間に接点などあるはずはないもないと思い、私は取り合うこと
なく自分のほうから電話を切った。
 おそらくは私と会うための、町内会長の出任せの口実だと私は踏んだのだ。
 現に町内会長からの電話はそれきりなかった。
 室の掃除と整理をする。
 するといつも気になるのは、箪笥の隅に置かれている紙袋。
 そういえば浩二さん、今、遠い新潟。
 お友達のご病気見舞いとか。
 どこに泊まっているのか、少し気がかり。
 誰にでも優しすぎる彼。
 もしかして…。
 私の眠りの浅さの原因は、身体の問題では間違いなくなさそうだ…。

 町内会長と義母のやり取りで、まだ今も彼が義母に執着しているのがわかり、
老いらくの恋の執念深さを知らされたのも、僕には驚きの一つでしたが、唐突
に妻の由美の話が出たのが、何よりも第一な気がかりでした。
 由美のことで町内会長の小村から義母に、一体何の話があるというのか?
 義母のいう通りで、二人の間に接点などどこにもあるはずはないのです。
 話のニュアンスとして、おそらく良からぬ話の類いと推測できますが、元教
師の母親譲りの生真面目さで、教職の仕事に精魂を傾けている由美に、よもや
の間違いなどあるはずがないと僕も思うのです。
 義母の日記の最後の件りあたりは、僕の新潟行きを書き記していましたが、
これも僕にすれば薄氷的というか、背筋に冷や汗か脂汗でも伝い流れそうな文
面でした。
 女の勘の鋭敏さというものを、心ならずも僕は痛感させられました。
 気を取り直し、僕はまたページを繰りました。
 一ヶ月ほど前の日付のところで、僕との熱い絡みが書かれていそうな箇所が
ありました。
 時計を確認してから、僕はそのページに目を集中しました。

 …土曜日の夕食後の居間。
 珍しく部活から早く帰った由美と浩二さんの談笑し合う声が、流し台に立つ
私の耳に聞こえてくる。
 普通にどこにでもある家族の団欒の場だ。
 そんな当たり前の光景に、気持ちが何故か穏やかにできないでいる自分に私
はふと気づき、そして心の中でそのことを深く恥じた。
 嫉妬とまではいえない気持ちの動揺に、私はただ怖れ慄いた。
 娘のいない今日の昼間、あれほどに激しく私を愛してくれた浩二さんが、居
間のソファで由美と声を出して屈託なく笑い合っている。
 どこにもぶつけようのない愚かな憤懣が、自分の心の中に湧き上がってきて
いることに気づき、慌ててその愚かしく情けない思いを否定しようとする私。
 ダイニングのテーブルに座り、新聞を読むふりをしながら、変にざわつく心
を鎮めようと、私は小さな活字に目を傾注した。
 それでも頭の中に浮かんでくるのは、浩二さんとの昼間の恥ずかしく燃えた
情景だった。
 新聞の活字が飛び飛びにしか見えないまま、私は昼間の出来事を恥ずかしく
思い起こしていた。
 午前中、珍しく?仕事で出勤していた浩二さんが帰宅したのは、午後二時前
だった。
 由美は部活に出かけていていない。
 室で机に向かい町内会の会計整理をしていた私の耳に、外で車の止まる音が
聞こえ、玄関のドアの開く気配を感じ、電卓を叩いていた私の手が止まり、自
然に心がざわつくのがわかった。
 朝、彼が仕事に出かける前、ダイニングでいきなり背後から、私を抱き締め
てきた。
 両脇の間を抜けた浩二さんの両手が、私の胸を強く捉えてきた。
 「あっ…」
 と短い声を上げて首を後ろに振り返らせると、背の高い彼の顔がすぐ上にあ
った。
 抗う間もなくいきなり唇を重ねられた。
 強く抗えない自分が、もうそこにいた。
 重ねられた口の中で、浩二さんの強引な舌に、私の舌はただ翻弄されるばか
りだった。
 セーター越しに乳房にも、浩二さんの手が這っていた。
 胸をまさぐってきている彼の手の荒々しさに、私の乳房は痛いくらいにもう
疼いてしまっていた。
 「昼過ぎには戻れるから、室に布団を敷いておいて」
 立って抱き竦めたまま私の唇と乳房を堪能した彼はそんな言葉を残して、間
もなく出かけていった。
 残された私は半ば放心状態になったように、近くの椅子に倒れ込むように座
った。
 そして時間が経過し、冷静さを取り戻した私の心を苛んでくるのは、またし
ても深い慙愧と悔恨の思いだった。
 去年の十月の、あの風雨の中の山小屋での、予期せぬ深い過ち。
 悔やんでも悔やみ切れない間違いを、私と浩二さんは罪深くも、あの日一度
だけの悔恨とできず、今日のこの日まで引きずってしまっているのだ。
 でも彼を責める気持ちは、私には微塵もない。
 若い浩二さんの倍近くも歳を重ねている、女としての自分の愚かさを恨み、
自身の理性の脆弱さを呪うしかないのだ。
 今と同じで彼に抱かれると、義理の母という自分の立場も、六十を過ぎている
年齢すらも、まるで波打ち際の砂山のように脆く崩れ忘れ去ってしまう。
 自分一人しかいなくなった家の中で、私は何かを払拭するかのように、家事仕
事に遮二無二動き回った。
 そうして室の机に向かい、町内会の会計処理にも没頭していたのだ。
 それが浩二さんの帰宅の気配を感じただけで、まるで若い女性のように、胸が
もうときめいてしまっていた。
 目を下に向けると、自分で敷いた布団が見えた。
 廊下を歩いてくる浩二さんの足音に、私の身体に動悸が生じ、震えるように竦
んだ。
 襖戸が開きブルゾン姿の浩二さんが見えた。
 「亜紀子、遅くなってごめん」
 「おかえりなさい…」
 私もだったが、彼の声も変に上ずっているのがわかった。
 私が椅子から立ち上がろうとした時、浩二さんはもうすぐ目の前にいた。
 片腕を掴まれ引き込まれるように、私は彼の胸の中に抱き竦められた。
 躊躇いの気持ちが私の気持ちの中にかすかに残っていたのか、包み込まれた腕
の中で、小さく拒絶の仕草をした。
 そんな私にかまうことなく、浩二さんの唇が私の唇に素早い動きで襲いかかっ
てきた。
 そして重なった口の中で朝と同じように、私の舌はすぐに浩二さんの荒々しい
舌の餌食となった。
 抱き合ったまま二人の身体が布団に倒れこむ。
 唇を塞がれたまま、スカートのホックを外される。
 彼の手がいきなり私の下腹部に伸びてきた。
 ガードル越しに股間を強くなぞられる。
 唇が離され私が大きな息を吐いている間にも、浩二さんは休むことなく動き、
ガードルとストッキングとショーツまでを一気に脱がされてしまう。
 下半身だけを裸にされ、私は狼狽え慌てて両手で前を覆った。
 浩二さんの動きは止まることなくまだ続いた。
 私の身体の下に廻り、強く閉じていた両足を、左右に強引におし開いてきたの
だ。
 「ああっ…い、いやっ」
 私はさらに慌てて、彼の力に対抗して足を閉じようとしたが、若い男の人の腕
力の前では徒労にしか過ぎなかった。
 大きく割られた足の間に、浩二さんの顔が素早く潜り込んできていた。
 手で必死に塞いでいた股間の頂点に、彼の鼻先が押すように当たってきていた。
 「亜紀子、手をどけて」
 下のほうから浩二さんの声が聞こえてくる。
 彼の鼻先がそれを催促するように、私の手に何度も触れてきた。
 やがて私は浩二さんにいわれた通りに、隠していた部分からゆっくりと手を動
かせていた。
 彼に間近で見られている。
 そのことを意識して私は恥ずかしさに、全身が自分でもわかるくらいに熱く火
照った。
 「ああっ…」
 とまた私ははしたなく声を上げた。
 浩二さんの若い弾力のある舌が、無防備になった私のその部分に、突き刺さる
ように強く押し入ってきたのだ。
 下のほうから掬い上げるように、浩二さんの舌が露骨に、私のその部分をなぞ
ってきた。
 堪えようのない強い快感が、私の全身を一気に襲った。
 心の奥底のどこかで待ち望んでいたような、それは快感だった。
 それからの私は、もう彼のなすがままの女になっていた。
 布団の上で激しく身を捩じらせ、恥ずかしい喘ぎ声を幾度となく上げさせられ、
彼の舌の愛撫を長く私は受け続けた。
 その後、浩二さんが私から離れたかと思うと、真横に仰向けになった。
 彼の手が私の頭にそっと触れた。
 それだけで浩二さんが何を求めているかを私は察する。
 彼はまだズボンを穿いたままだった。
 身体を起こし、彼のズボンのベルトに手をかける私。
 露わになったストライプ柄のトランクスの布地の一部が、三角に盛り上がって
いるのが見えた。
 布地の膨らんだ箇所に手を添えると、彼の固く屹立したものの感触が布越しに
はっきりと私の指に伝わってきていた。
 もうその時の私に躊躇いの思いはなく、浩二さんのトランクスを両手でゆっく
りと下に降ろした。
 彼の男性自身が跳ねるように私の目に飛び込んでくる。
 浩二さんの肌の色よりも少し色濃い屹立に向けて、私は彼からの指示を受ける
ことなく自らの意思で顔を近づけ、唇をそっと添え当てた。
 そういう行為に対する嫌悪感は、私の心の中には微塵もなかった。
 あるのは彼が期待し悦ぶ行為に専念しようという重いだけだった。
 低俗感も下劣感も何もなく、私は彼のものを愛することに没頭した。
 間もなくして浩二さんが徐に動き、私の身体を仰向けにしてきた。
 両足を高く持ち上げられ、そのまま私の股間に彼の股間が密着してきた。
 浩二さんの先端が私の部分を捉えたかと思うと、そのままいきなり突き刺すよ
うに腰を前に動かせてきた。
 「ああっ…こ、浩二さんっ」
 強烈過ぎる圧迫感に私は忽ち打ちのめされ、一瞬、意識を失いかけそうになっ
た。
 「亜紀子…」
 という彼の声が、随分と遠くから聞こえたような感じになっていた。
 「亜紀子の…すごい」
 「ああっ…いいっ…いいわ」
 息が止まりそうになるくらいの快感を伴った圧迫感は、それから絶え間なく続
き、私は瞬く間に忘我の境地に陥っていた。
 これまでに誰に抱かれた時にも感じなかった深い愛情の籠ったような、身体と
身体の密着だと、その時の私は本心から思った。
 ずっとこのまま彼に愛されたいと、私はそこではっきりと思った。
 同時に彼をずっとこのまま愛したいと私は思った。
 「こ、浩二さん…す、好きっ」
 「ああ、亜紀子…僕もだよ」
 浩二さんの顔が私の顔の間近にきていた。
 唇が強く重なり、彼の舌がまた私の口の中で躍動し、彼の唾液が私の喉を流れ
落ちるのを私は体感した。
 私の両腕が彼の首に強く巻きついていた。
 浩二さんの腰の律動は止むことはなかった。
 このまま死ぬまで続けていてほしいと、はしたなくも私は真剣に願った。
 義理の母と婿という意識は、いつからか知らぬ間に、少なくとも私からは完全
に消失していた。
 三十以上の年齢差も私は完全に忘れ、欲情に溺れきった牝犬のような気持ちに
陥ってしまっていた。
 「ああっ…も、もう…浩二さん…私」
 「私がどうした?」
 「き、気が狂いそう…ああっ」
 「そんなに気持ちいいの?亜紀子」
 「え、ええ…ほ、ほんとよ…ほんとに気が狂いそうっ」
 「狂えばいい…狂った亜紀子が見たい」
 「い、いじわる…ああっ…もう、だめっ」
 身体の奥底から絶え間なく湧き上がってくる快感に、私の意識が遠のきかける
のを見計らうように、浩二さんは腰の律動を微妙に操作してきて、動きに強弱を
つけたりしてくるのだ。
 そうして長い時間、私は若い彼に翻弄され、年甲斐もなく身を焦がされて遂に
は夥しい迸りを体内深くに浴び、絶頂の極地を迎えさせられたのだった。
 この人を私は愛してしまっている…私は意識を失くす寸前に心底からそう思っ
た…。

 大きな息を二度三度吐いて、僕は義母の日記から目を離し、取り出した数冊を
また机の引き出しの中に戻しました。
 義母の布団の中にまた潜り込むと、僕の胸の中に色々な思いが錯綜して浮かん
できていました。
 あの山小屋での出来事から、今読んだ日記はまだ三ヶ月も経っていない頃に、
義母は僕に対してもうそこまでの感情を持っていてくれたことに、驚きと同時に
少なからぬ感動みたいなものを感じ、妙な面映さのような思いと嬉しい気持ちが
内心から湧き上がってきていました。
 この先がどうなっていくのかは、僕自身にもよくはわかってはいません。
 わかってはいませんが、少なくともハッピーエンドの世界は望めないのは、僕
は覚悟していなければならないということは明白でした。
 今の自分にその覚悟があるのかどうか?…正直、そのことから今も僕は逃避し
ているのが現状のようです。
 しかし、男と女の間に生ずる愛の感情というものの、千差万別さや奥深さとい
うものを、この数ヶ月で僕は身を持って体験し思い知らされているのも間違いの
ない事実です。
 妻の由美への愛、義母への愛、そして若い加奈子への愛。
 三つの愛のどれにも、僕自身は欺瞞はないと断言はできるのですが、それらが
蜘蛛の糸のように絡んでくると、僕の不明晰な頭脳と身勝手な感情では解決しき
れない問題が生じてくるのです。
 そこでまた僕の不明晰な頭脳は、将棋の千日手みたいな堂々巡りになり、思考
が止まります。
 そのことから逃避しようとする僕の愚かな頭に浮かぶのは、彼女たち三人の女
としての個々の魅力なのです。
 妻の由美の豊満といっていい乳房の膨らみ、若い加奈子の弾力性のある滑らか
な肌、そして義母の何といっても年齢を超越しきった白く澄み切った艶やかな肌
の感触。
 今こうして義母の布団の中に身を沈めている分だけ、また今しがた読んだ彼女
の日記の熱情的な文章を目の当たりにした現時点では、間違いなく義母への愛が
他の二人より勝っているのは、単純な僕の頭の中では明確な事実でした。
 何よりももう一時間もすると、義母はここに帰ってくるのです。
 義母の布団から醸し出される女の匂いに、僕はまるで少年のように心を熱く躍
らせながら、大きな息を何度も吸っては吐き、吐いては吸いながら彼女の帰宅の
時を待ちました…。

       続く


(筆者付記)

長らくお待たせしてすみませんでした。
病気休暇の煽りで仕事が山積し、出張ばかりしていましたので
申し訳ない限りです。
まだもう少し頑張りたいと思っていますので何卒よろしくお願
いもうしあげます。


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15/11/25 03:06 (xqXGwAjy)
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