朝から温泉に浸かり、部屋に戻って来た姉貴は完全に目が覚めたようで妙にテンションが高く、子供のようにはしゃいでいた
「けんちゃん今日は何処に行く 何する~」
俺は冗談で
「セックス」と答えた
「ダメ~ エッチは夜までお預けよ」
そう言いながらの姉貴の仕草がめちゃくちゃ可愛らしかった
「今日はけんちゃんとデートした~い だって…けんちゃんとデートするの初めてなんだもん…」
姉貴が俺に甘えているのが凄く分かった
確かに姉弟でデートするのは初めてかもしれない…
「直子…今日は一日中デート出来るよ せっかく旅行に来たんだから観光も楽しまないとね」
「うん うん そうと決まったら早速準備しないと…」
姉貴はこの旅行を心底楽しんでくれているんだと俺は感じた
その日は色々な所を観光した 2人で手を繋ぎ、時には腕を組んで歩いた 周りから見たら姉弟には見えなかったに違いない どう見ても恋人同士にしか見えなかったと思う 姉貴も一日中笑顔で凄く楽しんでくれた 弟の俺が言うのも変だけど、凄く可愛らしかった
夕方、日が暮れてから旅館に戻った…
受付には昨日のオバサンがいた
「お帰りなさいませ 今日はどちらまでお出掛けなさってたんですか お部屋の方も綺麗に片付いてますので…」
このオバサンの目つきが妙に気になった
部屋に戻ると、確かに綺麗に片付けられていた
布団のシーツも取り替えられ、ゴミ箱に山のように詰まれたティッシュも片付けられていた
旅館の従業員はウチらが姉弟だと知っている 部屋の状態からして姉弟でエッチをしているのは明らかである だからあの受付のオバサンはウチらの事をイヤらしい目つきで見ていたんだと思った
きっと従業員の間でもウチらの事がかなりの噂になっているんだと思った
「けん…どうしたの 何だか元気ないよ」
流石は姉貴…俺の異変に気付いてる
「何だかウチらの事を怪しんでるみたいだったから…」
「けん…そんなの関係ないじゃん周りがどう思おうが私達2人が良ければそれで良いじゃんそれに私達は周りが思っている通りなんだし(笑)」
姉貴は笑顔でそう言った 俺はその笑顔で元気が出た
姉貴をギュッと抱き締めた やっぱり姉貴はしっかりしている
これから長い夜が始まろうとしていた…続
※元投稿はこちら >>