真一の横に、もうひと組別の床が敷かれてある。
彼が、寿美子の為に延べておいたものだが、その床に彼女は身を滑らせた。
「母さん・・、お帰り。」
真一がその気配で目を覚ました。
「アッ、起しちゃった? ごめん!」
「うん、良いけど・・、そっちに行っていい?」
目を覚ました彼が、母寿美子に言った。
彼の問い掛けに、黙ってうなずく寿美子。
真一が寿美子の身体に手をかけて来た。
「明日仕事でしょう? 大丈夫?」
「実を言うと、さっきからずっと母さんとしたかったんだ。」
息子のストレートな言葉に、
「もう、真一ったら・・、あなた、いつも、そんな事ばっかり考えている
の?」
「母さんといる時はね。」
真一は、近頃寿美子には隠し事をしない事を誓っていた。
「私と、そんなにしたいの?」
「したい・・。」
「真一若いものね、無理もないか? 本当に私なんかでいいの?」
寿美子は真一と向かい合う状態で訊ねた。
今度は真一がうなずく番だ。
それを見て寿美子は、
「いいわよ・・、私の身体が彼方の役に立つのなら・・。」
真一は、寿美子のパジャマの胸ボタンを外し始めた。
「オッパイ大きくなって来ているね?」
「赤ん坊のせいね。多分。」
Eカップはあると思われる寿美子の乳房が引き出され、真一がそれを口に含
んだ。
真一のその仕草を愛しそうに眺めながら、そっと彼の頭を撫ぜた。
「真一、本当にあなた、お父さんでいいの?」
「いいよ、だって僕の子でしょう?」
真一が寿美子にそう言って尋ねると、
「そうよ、間違いなく、真一と私の赤ちゃんよ。彼方覚えているでしょう、
あの日の事?」
「うん、良く覚えているよ、あの日の事は。」
寿美子が言うあの日の事、そう、それは、今から6カ月程前の事であった。
<影法師>
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