戻って改めて乾杯する。
「娘と乾杯する時が来るとはなぁ」
なんて父はにやけている。普段はイラッとするような親父ギャグも、気分がいいせいか笑って聞き流せた。母も起きてれば楽しかったのに、と思う反面、そしたら自分は飲めなかったかもしれないので寝てくれて良かった、と思ったりもした。
どれくらい飲んでいたのか…だいぶお酒がまわってきた頃、父は赤い顔でこんな事を聞いてきた。
「お前彼氏はいるのか?」
「えー?何いきなり」
「一人暮らしだからって遊んでるんじゃないのかー」
「やだなぁちゃんと勉強してるよ!でもまあ、彼氏はいるけどね♪」
「なにぃ?まさか部屋に連れこんだりしてないだろうなぁ」
「そりゃ普通に来るよぉ。彼氏だもん。いいでしょ別に」
私にはその時、大学のサークルで知り合った同学年の彼氏がいた。付き合って2ヶ月くらいだったけど、もうエッチも経験済みで、うちにも何度か来ていた。いわゆるラブラブな時期って感じだった。
父はなんとなく大人しくなり、静かに焼酎をちびちびと飲んでいた。やっぱり父親だから娘に彼氏が出来るのは嫌なのだろうか。
「大丈夫ー?お父さん飲みすぎじゃない?明日お母さんに怒られるよ」
そう言って父の肩を叩くと、父の身体がぐらりと揺れた。
「ちょっ…大丈夫!?」
「うーん……」
ゆっくりこちらに倒れてくる。当然支えきれるわけもなく、父の頭が私の座っている太ももの上に乗っかる。
「ちょっとぉ!しっかりしてよ!」
父は意識が虚ろなのか、うぅ~ん…と唸るだけで頭を起こそうとしない。ひざ枕のような体制に、酔ってるとはいえ恥ずかしくなる。
このまま寝られたりしたら大変だと思い、どうにか父の頭をどけようとするがビクともしない。
「もぉー…お父さん!お父さんてば!」
少し間があって父の声がした。
「お前も女になったなぁ…」
「…は?何言ってんの」
「…こんなに…女らしくなって……」
父の頭がもぞもぞと動く。
この日私が履いていたのは膝丈のフレアスカートで、父の頭が動くたび太ももの間の隙間に顔が埋まっていく。スカート越しに、父の顔が私の太股に触れていた。
「や、やだちょっと…!どこに頭入れてんのっ」
さすがの私も動揺を隠せない。
太ももの間に、父の熱い息がかかるのを感じる。
「早希…お父さんさっき見ちゃったよ…お前が買い物行ってる間……コンドームが捨ててあるの……見ちゃったよ」
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