「お父さんが帰ってきたら、如何するつもり?」
当然の事でした。
まだ日が有る内は良かったのですが、次第にそれが現実味を帯びて来たので
す。
「如何するって・・母さんは如何なのよ?」
「今の様な訳にはいかないと思うよ。」
私は当然の事を話しました。
「俺は嫌だよ、母さんとはこれからもやるから。」
浩二もそれが当然の様に言いました。
「するって言っても、無理よ。これからはお父さんが居るんだから。」
「だから?」
「だからって、お父さんがいる家で、どうやってするつもりよ?」
「だから・・・それは考えるしかないだろう!」
浩二は、絶対に引く気がないようでした。
私とて、出来るものなら続けたいと言う気持ちは、ゼロではありませんでし
た。
「来月には帰って来るのよ。チャンと考えておいてね。お父さんが居る家で
は、私絶対に嫌だから・・。」
最後に私は念のため、彼にそう言いました。
そして、ついにその日がやってきました。
その前の晩は、死ぬほどしたのですが・・。
「今夜、久しぶりにお父さんとする事になると思うから・・。」
私は、一応浩二にはそう話しました。
可哀想とは思いましたが、その方が彼の為と考えたのです。
私は浩二のモノじゃ無く、初めから主人のモノなのですから。
それを、浩二には知って欲しかったのですが・・。
その夜の事でした。
私達夫婦の部屋で、久しぶりに主人に抱かれておりました。
すると、突然隣室の彼の部屋から、大音響の音楽が鳴り響きました。
浩二が、私達に嫌がらせをしているのを、私には判りました。
注意すると一度は泊るのですが、直ぐに又同じ事を。
主人はとうとう諦めて、私を抱くのを止めてしまいました。
途中で放りだされた私は、正直欲求不満に堕ちっておりました。
そんな私も、同じ様に諦めて寝る前トイレに立ちました。
すると如何でしょう、トイレの前で浩二が待ち受けていたのです。
「浩二、何しているの、こんな処で。」
「母さんを待っていた。」
「私を?」
そう言うと浩二は私の手を掴んで、トイレの中に、
「浩二、何の真似、あなたまさか・・。」
そうでした。浩二はトイレで私とする気なのです。
呆れると同時に、彼の気持も判ります。
結局、私自身の事も有り、彼の好きにさせる事にして、トイレの中での交わ
りを。
洋式ですから、彼が便器に座り、その上に私が跨って・・・。
パジャマの前を開き、乳房も愛撫させました。
夜中で周囲が静かな事も有り、声を押し殺すのには大変でした。
私が上なので、自分で動く度に腰が浮いてしまうのです。自分で自分を追い
込んでいる様な交わりでした。
お陰で、その夜の欲求不満は解決できたものの、浩二の事が心配になってい
ました。
<影法師>
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