「それじゃ、続き・・・・・・したげる、ねっ!」
アリスは俺をベッドに押し倒し、馬乗りになる。
「うわっ、ちょっと・・・・・・」
「言ったでしょ、今日はアタシがリードするって♪」
アリスはまた俺のを手でしごき始める。今度はあっという間に大きくなり、アリスの手から飛び出てしまった。
「わぁーぉ♪」
「うぅ・・・・・・」
恥ずかしさで頭が爆発しそうになった。アリスの言い方もそれを加速させている。
アリスはそのまま位置を変えて、騎乗位の体勢になる。
「それじゃ、いくからね・・・・・・」
「あ、あぁ・・・・・・お手柔らかに」
「それは保障できないね」
クスリと笑うと同時に、アリスは腰を沈め、ズブズブと挿入れていった。
「「うくぅっ・・・・・・うはぁっ!?♪」」
二人とも声をあげて、快感に蕩けていった。
こんなに感じたのは初めて、というくらい大きく、濃い快感が身体を包んでいく気がした。
「あ・・・・・・っ!」
俺は挿入れてすぐに、動きもせず射精してしまった。ドクドクと身体全体が震えていくのがよく分かった。
「ん・・・・・・射精ちゃった?」
「アリス・・・・・・ご、ごめーーーー」
「いいの」
思わず謝ろうとした俺を制して、アリスはまた俺を抱きしめてくれた。
「無理しなくてもいいからね? 今日はアタシがリードするって言ったでしょ?」
「で、でも・・・・・・」
このままじゃ、いくらなんでも情けなさ過ぎる。
「ユウ・・・・・・そんなに兄妹が気になるんなら、今だけ、お兄さん辞めちゃえば?」
「今・・・・・・だけ?」
「うん。今はユウが弟で、アタシがお姉ちゃん♪ 兄と妹、交代しちゃお?」
「お前が・・・・・・姉さん?」
いきなり言われてもピンと来なかった。普段なら、「バーカ」と俺が一蹴して終わるはず。でも今、この瞬間は違った。
「ね、姉さん・・・・・・?」
「ん? どうしたの、ユウ?」
ニコニコと笑って俺の頭を撫でる女のコは、普段 見慣れた【妹】ではなく、弟を見守る【姉】だった。
「・・・・・・やっぱ、名前で読んでいいか?」
「うん、ユウがしたいようにしてみて?」
呼ぼうとして、俺は一度 深呼吸した。
ただ名前を呼ぶと言うだけなのに、緊張した。
「ア、アリス・・・・・・」
「なに、ユウ?」
返事をしてくれたのは【姉】のアリスだった。その姉の名前を呼んだのは【弟】の俺だった。
少しだけ沈黙した。
そして、どちらからともなく、クスクスと笑ってしまっていた。
「フフフ・・・・・・やっぱ、ちょっと違和感あるね?」
「そうだな・・・・・・お前は姉さんには見えないよ」
「うん。アタシには無理!」
アリスはそう言って俺の胸に自分の頬を当てる。身体は笑っているせいで、フルフルと震えていた。
「ねぇ、ユウ・・・・・・?」
「ん?」
アリスが思い出したようにつぶやく。俺は寝転がったまま答える。
「アタシ達って、お母さんのお腹から取り出された順で、兄・妹ってなったんだよね?」
「そうだな・・・・・・生まれたのはそれこそほぼ同時なのにな」
「じゃぁ、アタシがお姉ちゃんになってても、おかしくなかったんだよねぇ・・・・・・」
「それがどうした?」
アリスは「あのね?」と言って噛み締めるように言った。
「ユウが弟だったら、アタシに甘えてくれたり、素直につらいとか言ってくれたのかなぁ・・・・・・って」
また胸が熱くなった。
少しくすぐったいような、でも心地いい感覚。
「ば、バカ・・・・・・俺が弟でも、お前は変わんねぇから、あんまり意味はねぇよ」
そう言って、俺は顔を背けようとした。
が、アリスは顔を押さえる。
「んごっ・・・・・・」
「コラ、その顔を見せろぉ♪」
ドキドキとした鼓動が身体中に響いていた。
「うふふ。ユウはいつもこんな風にアタシをいじめながら愛してくれるんだよ?」
「こ、こんなか!?」
「そうだよ。止めてって言っても止めてくれないし、気持ちいいが終わんないうちにすぐしちゃって休ませてくれないし・・・・・・」
「うぅ・・・・・・」
図星だった。俺はアリスをイジメながらすることに快感を覚えてから、ずっとアリスをイジメて愛していた。
よく考えてみると確かに、今までのプレイはみんな俺がアリスにしているのと殆ど同じだった。
「でも、間違いなく、優しく愛してくれてた・・・・・・それが嬉しかったの」
「そう、だったか? ずっとイジメっぱなしだった気もするけど・・・・・・?」
「うん。ユウの優しい気持ち、凄くうれしかったよ? そのされる度に、胸が熱くなって、柔らかい何かに包まれるような感じになって・・・・・・そうされると、もっともっと気持ちよくなるの」
「!?」
アリスの説明するそれは、まさに俺が感じたものその通りだった。
「イジメてもらいながらだけど、優しくされちゃったら、それだけで凄く幸せな気持ちになって、ユウともっとしたいな、一生 一緒にいたいな、って想うんだよ」
「・・・・・・」
そんな風に想っていたなんて、こんな風に感じていたなんて、ちっとも知らなかった。
「ユウは・・・・・・そんな気持ちに、なれた?」
アリスは俺の目をまっすぐ見ながら、そう尋ねた。
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