『ヨシっ、落ちた!』父親は内心の興奮を抑えながら娘に言った「ほう、優子からじゃ
ないのか。最初どんな感じだったんだ?」「…ひとみが産まれてしばらくして、段々隆之さんも
忙しくなって夜も遅いし、休みもあんまりなくて…。うちのお母さんも亡くなったばかりで…。
お義父さんがそんな私を見て、いつも優しくしてくれたの。ひとみが泣くから抱っこを
ずっとしてたら足とか腰とかだるくて、さすってたら「小学生が赤ちゃん抱いてるような
感じだからなあ。ちょっとマッサージしてあげるから。」って言ってくれて。もちろん
遠慮したわ、恥ずかしいし…。でもお義父さんがサッサと座布団二、三枚持ってきて断り
きれなくて‥始め座ってマッサージしてくれてたんだけど、横になってって言われて腰とかも
揉んでくれたの。最初恥ずかしかったけど、お義父さんのマッサージ気持ちよくて、それからは
私も何かとお義父さんに甘えて頼るようになったの。」そこまで言うと優子は息をついた。
父親は黙って聞いていたが、自分が言わせたくせに、しだいにうっとりとした表情で義理の
父親との触れ合いを甘やかに語る娘の様子に嫉妬心が芽生え始めた。そんな父に気付かず
優子は話を続けた。
※元投稿はこちら >>