第三章:誤解と真実
夢の中で、あの日の記憶が蘇る。
——宰相よ、お前が王を裏切ったという証拠がある。
王国を貶めたのは俺ではなかった。全ては謀略だった。
「遼、お前を……俺は守ろうとしたんだ」
だが、処刑される間際に見た遼の瞳は、苦しみに満ちていた。俺の罪を信じたくないと願いながら、だが、真実を知るすべもなく——
目を覚ましたとき、肌がじっとりと汗ばんでいた。
夢の余韻が俺の身体を震わせる。俺の指先は熱を帯び、彼の面影が消えない。
欲望と罪悪感がせめぎ合う。
俺は彼を求めているのか——
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