初江は、亀甲に縛られたままの肉体を隠すように生活を続けた。
夫との会話は必要最低限、なるべく目も合わせぬよう振る舞い、夜は決まって裸になり、窓辺に立った。レースのカーテン越しに、暗がりの向こうに微かに立つ関原の姿を探し、その度に蜜壺がきゅんと疼いた。
湯も使えず、身体は日に日に汗と体液の匂いを帯び、蜜壺も菊門も縄の擦れる痛みと、まとわりつく汚れにまみれてゆく。
便所へ行くたび、縄の食い込みに苦しみ、清拭すらままならない不自由さ。しかしその苦しみこそが初江には悦びであり、関原の「女」として認められている証であった。
三日目には、自分でも気付くほど体臭が強くなり、蜜壺の奥からはねっとりとした白濁が滲み、指を這わせると白い粕が指先に付着した。だが初江は、それすらも誇らしいとさえ思い始めていた。
そして、約束の週末。待ち合わせ場所に現れた関原は、変わらぬ冷ややかな笑みで初江を手招きし、人気のないラブホテルの一室へと導いた。
部屋に入ると、関原は何も言わず初江の服を脱がせ、食い込んだ麻縄を丁寧に解きはじめる。縄目の残る肌には、滲んだ汗と蜜壺の甘酸っぱい匂いがこびりついていた。
全ての縄を解いた瞬間、関原は初江の肩をそっと抱き寄せ、頭を撫で、唇を重ねた。
それはこれまでの冷酷な態度とは異なる、どこか甘い慈しみに満ちたもので、初江は不意に涙をこぼした。
「……よくやったね」
その言葉に、初江の全身が震え、蜜壺の奥がきゅうと絞られる。
関原はベッドへ初江を運び、その汚れ切った身体を両腕で包み込むと、荒れた蜜壺へ舌を這わせた。
汗と体液と、数日分の濃厚な匂いが立ち上る中、男の舌が蜜壺の奥へと絡みつく。
「……ん、あっ、関原さん……っ」
羞恥と悦楽が入り混じり、初江は声を上げる。初めて交わったあの日よりも、遥かに淫靡で、救いのないほど甘美な悦び。
蜜壺の奥から、ドロリとした液が舌先に絡みつき、関原はそれを啜るように舐め取った。
「ん……いい匂いだよ、初江さん」
そう囁かれ、初江は目を閉じる。羞恥に塗れたその肉体を、男の欲望のまま捧げ尽くす悦びに、身も心も蕩けるようだった。
その夜、ふたりは何度も何度も貪り合い、蜜壺も菊門も、あらゆる穴という穴を使い尽くされた。そして初江の肉体は、完全に関原のものとなったのである。
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